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最初の5分の1

こんにちは。足利の学習塾 森戸塾の森戸です。

12月になりました。

教室の壁のカレンダーもとうとう残り1枚です。

今年も本当にあっという間に終わってしまいそうです。

中3生は月末から冬期講習が始まります。

そして、新年が明けるとすぐに、いよいよ私立高校の入試が始まります。

昨日は今年最後の下野テストを実施しました。

お昼をまたいで、午前から午後にかけての長時間スケジュールだったにもかかわらず、誰ひとりとして疲れた様子も見せずに、最後まで真剣な表情でテストに臨んでいました。

また、今年も今月で終わりということで、森戸塾では毎年恒例の新中1の早期予約を開始しました。

毎年大変ご好評いただいていて、かなり短い期間で予定人数が埋まってしまいます。

ご興味のあるご家庭はぜひ詳細をご覧ください。

2025年度 新中1早期予約について

さて、先日インターネットで『【ランキング】全145職種「平均給与」ランキング…<令和5年賃金構造基本統計調査>』という記事を見つけました。

幻冬舎という出版社がありますが、そのグループ会社が『資産形成ゴールドオンライン』というサイトを運営しています。

今回の記事は、そのサイトが、厚生労働省の『令和5年賃金構造基本統計調査』から算出して、職種別の「平均年収」をランキング形式にしたものです。

男性編、女性編、男女総合編とあるのですが、それぞれについて職種ごとの平均月収や平均年収などがまとめられています。

ちなみに男女総合編を見ますと、1位は航空機操縦士の約1,787万円(年収)となっています。

おそらくは日航や全日空など、大手航空会社のエアラインパイロットのことだと思われます。

2位は医師です。

こちらは、約1,231万円(年収)です。

3位は管理的職業従事者とあります。

おそらくは大手企業などの管理職のことを指していると思われます。

こちらは、約1,090万円(年収)です。

4位は大学教授で、約1,070万円(年収)です。

そして、5位は法務従事者となっています。

裁判官、検察官、弁護士などの、いわゆる法曹のことだと思います。

こちらは、約997万円(年収)となっています。

そして、最下位の145位は、職業名は伏せますが、約268万円(年収)となっています。

ランキングを見て感じたことは、一般的な傾向として、上の順位に行けば行くほど、学生時代から、しっかりとした学習をしていないと就くのが難しい職業であるということです。

またそれとは逆に、下の順位に行けば行くほど、学生時代の成績とはあまり関係なく就くことができる職業が多くなるということです。

学生時代にほとんど勉強をしなかった人の中にも、社会に出たあと自分で会社を立ち上げて、努力して多くのお金を稼いでいる人はたくさんいます。

ただ、起業には夢もありますが大きなリスクもあります。

新しくできた会社の多くが、10年以内に消えていくと言われています。

また、起業は失敗してしまうと、それ以降はゼロからのスタートではなく、マイナスからのスタートになってしまいます。

私自身もかつて会社を辞めて、自ら起業をした人間なので、若い人たちが大きな夢を持って起業を目指すことを積極的に応援していきたいという立場ではあります。

しかし、多くの人たちにとって、会社などに勤めてそこからお給料をもらうという生活が、最も現実的な選択肢であることは、これからも変わらないでしょう。

そうなると、学生時代にどれだけ熱心に勉強をしたかと、その後に得ることのできる収入の間に、かなり高い相関関係があることを、ますます無視することができなくなります。

本来、勉強とは知識や教養を得ることにより、自らの人間性を高めていくためのものであり、立身出世のための手段ではありません。

また、仕事とはお金のためだけにするものではなく、社会に貢献することにより、自らのやりがいや生きがいを得るためにするものでもあります。

しかし、仕事と収入、そして収入と生活が密接に結びついていることは、だれも否定することのできない事実です。

学校の成績によって、どんな仕事に就くことができるかが決まります。

そして、就いた仕事によって生涯の収入が決まります。

そして、その収入によって人生で経験できることが決まります。

このように、人生のかなり重要な部分が、社会に出る前の学生時代に決まってしまうのです。

これからは人生100年時代が来ると言われています。

その100年の最初の約20年間、最初のたった5分の1の期間で、その後の人生の大きな方向性が決まってしまうのです。

例えばスポーツや習い事など、子どもたちにとって、勉強以外にも真剣に取り組むべきことはたくさんあります。

しかし、人生に与える影響を考えた場合、優先度において勉強に勝るものは何もないはずです。

そのことを、私たちはもっともっと真剣に考えるべきだと改めて感じました。

今日はこのへんで。

(写真は小6算数クラスの授業風景です。森戸塾の小学生クラスはご覧の通りの少人数制です。きめの細かい授業により、学校の算数のテストが爆上がりした生徒が続出しています)