こんにちは。足利の学習塾 森戸塾の森戸です。
まだ8月が続いていますが、今日から2学期です。
仕方がないこととはいえ、連日気温が40℃近くなるなかでの学校再開です。
児童や生徒のみなさんには、熱中症に十分に気をつけてほしいと思います。
さて、連続10日間の中3夏期講習も無事に終わりました。
毎日5時間にもおよぶ過酷な授業を、生徒たちは全員見事に乗り切りました。
私も、体力的にきつい時もありましたが、すべての授業を全力で教えきることができました。
たった2週間という、前例のない短い夏休みでしたが、どうにか予定のスケジュールを終わらせることができ、少しほっとしています。
私自身も5日間ほど休みをいただき、体力的にもだいぶリフレッシュができたので、今日からまた全力で指導にあたりたいと思います。
ところで、今年度も中3クラスが満員御礼となったことを、前々回の記事でお知らせしました。
しかし、その後も入塾希望のお電話を立て続けにいただきました。
全部で5件ほどだったと思います。
「大変申し訳ございません」
私はこう前置きをして、せっかくのお申し出をすべてお断りしました。
正直、とても心苦しいものがありました。
しかし、仕方がありません。
これ以上、教室に新たな机を入れることは物理的に不可能です。
また、今でさえ私自身のスケジュールがいっぱいで、新たなクラスを増設することもできません。
したがって、大変申し訳ないと思いつつも、お断りをするしか方法がありませんでした。
「マーケティング」という言葉をご存知かと思います。
広く言えば、企業がおこなう、ものやサービスを売るためのさまざまな活動のことです。
もちろん、広告や宣伝もマーケティングの重要な要素です。
私は、大手学習塾で管理職を務めていた頃から、広告や宣伝を中心に、このマーケティングを勉強し始めました。
そして、独立後も現在に至るまで、さまざま書籍を通じて学び続けています。
たとえ、どんなに良い商品であっても、それを知る人がいなければ、世の中に存在しないのと同じです。
また、商品の質が良いからといって、それだけで、お客さんのほうからわざわざ探して買ってくれるということはありません。
したがって、企業が商品を売るためには、良い商品を提供することはもちろんですが、それにプラスして、その商品をひとりでも多くの人に知ってもらうための努力や工夫が必要なのです。
それが「マーケティング」というわけです。
マーケティングには、効果的なコピーで購買意欲を刺激したり、無料お試しなどで購入に対する心理的なハードルを下げたりなど、さまざまな方法があります。
そして、そのなかでもかなり効果的と言われているのが、商品に希少性を持たせることです。
「限定◯◯名様」というフレーズで、消費者に「早く申し込まないと手に入らなくなる」と思わせる手法です。
ある程度の価格の商品を購入する際、私たちはふつう即決をしません。
それが自分にとってベストな選択かどうか、価格に見合ったものかどうか、熟慮に熟慮を重ねます。
そして、特に緊急性のあるもの以外は、たびたび結論が先延ばしにされます。
これは、モノやサービスを売る側の企業にとっては不都合なことです。
そこで、消費者に熟慮の時間を与えずに、すぐに購入に向けたアクションを起こしてもらうための「工夫」が必要なわけです。
それが「限定◯◯名様」なのです。
ということは、ほとんどの「限定◯◯名様」は、ほんとうは「限定」ではないのです。
ですから、一般的な大手学習塾の場合、かりに「限定」をうたっていても、それ以上の人数が集まれば、もちろん全員受け入れます。
少子化の影響で生徒が少なくなったこともあり、稼働していない空き教室がいくらでもあるので、そこにヒマな講師をあてがってクラスを増設すれば済む話です。
言い訳はあとから何とでもなります。
しかし、私の塾の「限定」は、ほんとうの「限定」です。
「ほんとうにいっぱいになっちゃったんですか?」
「どうしてもダメですか?」
「どうにかならないでしょうか?」
電話をくださった保護者様の言葉です。
しかし、これ以上はほんとうにどうにもならないのです。
一度足を運んでいただければおわかりいただけますが、森戸塾はほんとうに小さな学習塾です。
その小さな塾で、私一人がすべての責任を持って、全生徒の指導にあたっているのが、森戸塾なのです。
いわば、すべてがていねいな手作りで、大量生産できないのが森戸塾のサービスなのです。
私は、だれが指導をしても変わらない、大手学習塾のような大量生産型のサービスは目指していません。
これでは、儲けを生み出す「経営者」としては失格かもしれません。
しかし、私は経営者である前に、まずは「良き指導者」でありたいと考えています。
ですから、現在の森戸塾の姿は、私の考えがそのまま形となっているわけです。
今日はこのへんで。