月別アーカイブ: 2020年9月

19,250 ÷ 950 ≒ 20

こんにちは。足利の学習塾 森戸塾の森戸です。

少し前の話になりますが、出先で急に車が必要となり、レンタカーを借りました。

ひと通り用を済ませた後、返却前にガソリンを満タンにするため、クルマを借りた営業所の近くでスタンドを探しました。

走りながら探すと、いくつかあったものの、すべて通りの反対側です。

交通量の多い道路なので、右折して入るのは困難です。

そこで、もうしばらく行けばあるだろうと考え、そのまま車を走らせました。

しかし、いくら走ってもありません。

仕方がないので、禁止でないことを確認したうえで、転回をして反対車線に入りました。

しばらく戻ると、先ほど通り過ぎたスタンドが見えたので、そこに入りました。

「やれやれ」です。

「レギュラーを満タンで」と告げると、店員さんの「給油口を開けてください!」という元気のいい声が返ってきました。

探すと、足元の右側にそれらしきものが見ます。

私は少しかがんでそのレバー引きました。

すると、店員さんが苦笑いしながらこう言いました。

「ボンネット開けちゃいましたね」

私が引いたのは、給油口のレバーではなく、ボンネットのレバーだったのです(笑)。

ちなみに、私の車の給油口のレバーは、足元右側に付いています。

ですから、レバーを引くのに、何の迷いも疑いもありませんでした。

それゆえに、店員さんの言葉に「え?」と混乱し、そのあとすぐに恥ずかしさがこみ上げてきました。

「あれ?どこだ?」

私は動揺を隠すべく、なるべく平静を装いながらレバーを探しました。

しかし、なかなか見つかりません。

そんな姿を見て、かわいそうに思えたのでしょう。

「私が開けちゃいますね」と言って、店員さんは座席右下のレバーをカチッと引きました。

座席右下とは盲点でした。

完全なる敗北です。

これからレンタカーを借りる時は、走り出す前に必ず給油口のレバーを確認したいと思います。

さて、先日の中1の授業でのことです。

予告しておいた単語テストを実施したところ、何名かの生徒がひどい点数を取りました。

内容から見て、明らかに家で準備をしてきていません。

そろそろ学校にも慣れてきたこの時期、入学当初の緊張感も薄れ、中1の生徒は緩みがちとなります。

そこで、もう一度初心に戻ってもらうために、授業の時間を少し削って、クラス全体に向けてさまざまな話をしました。

英語の勉強における単語の重要性。

習慣的な家庭学習の重要性。

塾に通うことの意味。

勉強の目的と将来とのつながりなど。

実にいろいろなことを話しました。

そして最後に、私はこのような話を付け加えました。

(以下、私の話の内容です)

みんな、うちの塾の授業料、いくらだか知ってる?

月額税込みで19,250円だ。

君たちのお母さんが時給950円のパートで働いたとして、いったい何時間分になると思う?

およそ20時間分だ。

いいか、君たちのお母さんは、一生けんめい働いた中から、毎月20時間分ものお給料を、塾代として出してくれているんだよ。

なんでかわかるかい?

それは、一生けんめい勉強することによって、将来、君たちに物心ともに豊かな人生を歩んでもらいたいと願っているからだよ。

そして、たとえお金がかかっても、そのための良い環境を与えてあげたいという、親の愛情なんだよ。

勉強は親のためではなく、自分のためにするのはもちろんだけど、もう中学生なんだから、少しは親の気持ちも分からなくちゃダメだよ。

もし、それがわかっていたら、今日のような単語テストの結果はあり得ないと思うんだけど、どうかな?

まぁ、今日家に帰ったら少し考えてみてくれ。

このように話して、私は授業を再開しました。

最近の塾は生徒を叱りません。

授業に集中していなくても、成績を上げるために必要なことが、できていなくても叱りません。

叱ったことにより、塾がイヤになり、辞められてしまっては困るからです。

この少子化の時代、塾が生徒を集めるのは本当に大変です。

子どもが多かった時代は、生徒が1人辞めても、あとからあとから別の生徒が入ってきました。

したがって、生徒に「叱るべきは叱る」という態度で臨む学習塾は少なくありませんでした。

しかし、現在ではそうできない塾がほとんどなのです。

当然、叱るべきを叱らなければ、生徒の成績は伸びません。

したがって、現在、日本の学習塾は「ただ通っているだけの生徒」がたくさんいる状態なのです。

「では、森戸塾はどうなのか?」

これをお読みになっている方には興味あるところだと思います。

私は叱るべきはしっかりと叱ります。

そうでなければ、わざわざ大手の学習塾を辞めて独立した意味がありません。

「最近の塾ってなんだか変だよな」

このような思いが、独立を決意した最大の理由だからです。

しかし、私の塾はきびしいだけの塾ではありません。

褒めるべきはとことん褒めます。

すべては当たり前のことですが、これが森戸塾の基本姿勢です。

今日はこのへんで。