こんにちは。足利の学習塾 森戸塾の森戸です。
やっと学校が始まりました。
コロナについては、まだまだ予断を許しませんが、ひとまず日常が戻りつつある状況に一安心です。
4月以降、ピタッと止まっていた新規入塾の問い合わせや体験希望も、昨日は立て続けに3件もあり、森戸塾も再び大きく動き出した感じです。
しかし、この2か月の間、まったく変化がなかったかというと、そういうわけではありません。
確実に大きな変化がありました。
それは、小6英語クラスに通う生徒たちの「英語を聴く力」です。
4月に始まったばかりの小6英語クラスですが、ほぼ全員の生徒が本格的な英語学習は初めてです。
当然、英語の聴き取りもちんぷんかんぷんです。
音声を聴いて答える問題をやらせてみても、ほとんどの生徒が「ポカーン」という状態でした。
なかには、不安そうな顔の子もいます。
そこで私は彼らに向かって言いました。
「大丈夫!3か月後には聴けるようになるから!」
英語を聴きとれるようになるためには、耳を鍛えなければなりません。
これには、英語をたくさん聞く以外に方法はありません。
そのため、私は毎週ある宿題を出します。
森戸塾で使用している英語のテキストには、QRコードが印刷されています。
それをスマホやタブレットで読み取れば、テキストの音声を聞くことができるのです。
その仕組みを使って、授業で学習した内容を、自宅でも何回もくり返して聴いてくることを宿題としているのです。
もちろん、回数は後日報告してもらいます。
平均回数はだいたい4回です。
しかし、なかには5回や6回という子もいます。
この積み重ねが、生徒たちの耳を鍛えます。
授業のスタートからおよそ2カ月たった今週の授業で、その成果がハッキリと現れました。
英検問題を模した聴き取り問題をおこなったところ、なんと、全員がパーフェクトだったのです。
たった2か月前、ぜんぜんわからないという顔で「ポカーン」としていた子たちが、今では「こんなの簡単だよ!」といった顔で、自信を持って答えているのです。
最初に言った3か月を待たずに、たった2か月で英語が聴けるようになったのです。
予想以上の早い成長に、私も少し驚きました。
ところで、この「英語を聴く力」ですが、私自身、学生時代にとても苦労した思い出があります。
もう30年近くも前の話になりますが、私は千葉市の幕張にある、神田外語大学というところで英語を学びました。
外国語の専門大学を目指していたわけですから、高校生の頃から英語の成績はそこそこでした。
しかし、当時の英語教育は現在ほどリスニングが重視されてなく、聴き取りはあまり得意ではありませんでした。
そんな私は入学初日から、外国語大学の厳しい洗礼を受けることになります。
なんと、授業が「英語で」おこなわれていたのです。
もちろん、すべての授業ではありませんが、専門課程の授業がネイティブの先生によって英語でおこなわれているのです。
今でも忘れられない苦い思い出があります。
最初の授業の冒頭で、先生が「First of all」と言いました。
「まず最初に」という意味です。
しかし、私にはこれが「First of all」には聞こえずに、お祭りの「festival」に聞こえたのです。
ネイティブスピーカーの発音では「First of all」の発音は「ファースト・オブ・オール」ではなく、いっきにつなげて「ファスタヴォ」といった感じです。
私はこの「ファスタヴォ」という発音を「フェスティバル」と聞き間違えたのです。
「さて、今日は新入生歓迎のお祭りでもあるのかな?」なんて思いましたが、もちろんお祭りなどあるわけありません。
もちろん、授業の内容はちんぷんかんぷんです。
先生が冗談を言うと、まわりでいっきに笑いが起こります。
しかし、私には何が冗談で、どうおもしろいかもさっぱりわかりません。
「コイツわかってないな」と覚られないように、まわりに合わせながら「ハハハ」と、苦笑いするしかありませんでした。
宿題が出ても、何が宿題なのかもわかりません。
「ねえ、先生何が宿題って言ってた?」
となりにすわっている帰国子女の子に、恥をしのんで教えてもらうしかありません。
「まずい、このままじゃ卒業できない・・・」
そう思った私はある一大決心をしました。
どうせ一緒に遊びに行く彼女もいないということで、夏休みに自宅にこもって、ひたすら英語のカセットテープ(年代がばれますね)を聞きまくったのです。
とても地味な青春でしたが、その効果は絶大でした。
9月からの授業では、先生が言っていることがわかるようになったのです!
その甲斐があってか、あまり真面目な学生ではありませんでしたが、なんとか大学を卒業することができました。
やはり、英語の耳を育てるには、集中して英語を聴き続けることが一番です。
これにつきます。
今日はこのへんで。