入試はすでに始まっている

こんにちは。足利の学習塾 森戸塾の森戸です。

先日の夏休み最終日、ふと海が見たくなり、家族といっしょに茨城県の大洗まで行ってきました。

以前、釣りに凝っていた時期があり、その頃はたびたび大洗を訪れていましたが、当時はまだ北関東自動車道の全線開通前でした。

たしか、国道50号を延々と4時間近くかけて移動していた記憶があります。

しかし、いまでは高速1本でわずか2時間足らずです。

高速代はかかりますが、ほんとうに便利になったと思います。

海なし県の住民は、海を見ただけでテンションが上がります。

「私が当選したら、日光の世界遺産と茨城の海をトレードします!」

昔、U字工事の漫才で、選挙の候補者に扮した益子さんが言っていたセリフですが、海なし県の住民にとっては、海を持つことは悲願なのかもしれません(笑)。

そういえば、映画「翔んで埼玉」でも、埼玉県民は海に憧れすぎて、千葉の海からトンネルを掘っているというネタがありました。

埼玉県生まれの埼玉県育ちの、生粋の埼玉県人である私には、その気持ちが痛いほどわかります(笑)。

ちなみに、もし「踏んでみろ」と言われても、私は草加せんべいを踏むことはできません。

県の鳥である、シラコバトの絵柄が入っていればなおさらです(笑)。

さて、昨日から早めの2学期が始まりました。

この2学期が、受験生である3年生にとって、とても重要な時期であることは言うまでもありません。

しかし、実は1年生と2年生にとっても、2学期はかなり重要な時期なのです。

まず、2年生についてですが、2学期で学習する内容は、どれもが「高校入試直結内容」です。

そのなかでも特に重要なのが、数学の「1次関数」です。

「1次関数」は、3年間で学習する数学の中で、苦手とする生徒がもっとも多い単元です。

中学生にとっての最大の難敵です。

しかし、この1次関数は、受験生の「数学的思考力」を見るためには最適な単元なのです。

したがって、県立・私立を問わず、入試問題として毎年多くの問題が出題されます。

私立高校では、図形とグラフの複合問題が多く出されます。

面積を2等分する直線の式、等積変形などです。

県立高校の場合は文章題がメインです。

動点、ダイヤグラム、給排水などです。

ここで問題なのがその内容と難易度です。

図形とグラフの複合問題は、基本的には中学校では学習しません。

教科書に載っていないからです。

そして、県立高校で出題される文章題は、教科書にこそ載っていますが、難易度が教科書をはるかに上まわっています。

要するに、どちらにしても学校の授業だけでは対応不可能なのです。

そこで、ほとんどの塾ではこれらの内容を受験生に指導します。

しかし、同じように指導をしても、みるみる成果が上がってくる生徒と、まったくそうでない生徒にわかれるのです。

その差はいったいどこからくるのでしょうか。

それは、2年生のときの過ごし方です。

2年生の時にしっかりと学習をして、基本をきちんと身につけた生徒は、その上に「プラスアルファ」の知識を加えることによって、すぐに入試問題に対応できるようになります。

しかし、そうでない生徒の場合、簡単ではありません。

土台となる基本の知識がないので、いくら指導をしても「プラスアルファ」の部分が積み上がらないのです。

スマートフォンは、iOSやAndoroidのようなOS(オペレーションシステム)があることによって、はじめてアプリが動きます。

OSが入っていない状態で、アプリだけを動かすことはできません。

これに例えていうならば、基本のわかっていない生徒が、入試レベルの内容を学ぼうとすることは、OSの入っていないスマートフォンで、アプリを動かそうとするようなものです。

「それなら、一から学習し直せばいいじゃないか」という意見もあるかと思います。

しかし、単語や漢字を覚えたり、歴史の年号を覚えたりと、受験生はしなくてはいけないことが山ほどあります。

また、すべての教科のすべての単元を、まんべんなく学習しなければなりません。

1次関数だけを、じっくりと時間をかけて学習し直しているヒマはないのです。

したがって、2年生で学習する内容は、2年生のときにしっかりと理解をしておかなければならないのです。

なお、1年生に関しては、2学期に「比例・反比例」を学習します。

これは、いわば「1次関数の入門編」です。

ここがわかっているかいないかによって、1年後に学習することになる1次関数の理解度が、まるっきり違っています。

そのような意味から、1年生にとっても2学期はとても重要な時期なのです。

実際に入試を受けるのは3年生になってからです。

しかし、そのための準備は3年生になってからでは遅すぎます。

中1や中2の段階から、高校入試はすでに始まっているのです。

2学期を迎えた今、そのことをぜひ一度、お考えになってみてください。

今日はこのへんで。