それが理由です

こんにちは。足利の学習塾 森戸塾の森戸です。

先日、特色選抜入試の結果が出ました。

残念ながら合格を逃がした生徒もいましたが、ほとんどの生徒が見事に合格を勝ち取りました。

私の塾では、毎年中3生の約半分が、特色選抜入試で合格をします。

特色選抜で合格した生徒は、一般選抜で合格を目指す生徒より一足先に塾を卒業となります。

したがって、この時期になると、これまで満員でにぎやかだった教室が、いっきに寂しくなります。

これからは、さらに「少数精鋭指導」で、残った生徒全員の合格を目指したいと思います。

今回、特色選抜で合格できなかった生徒も、すでに実力は十分です。

一般選抜では間違いなく合格を勝ち取るでしょう。

さて、このように空席が目立つようになった中3の教室とは対照的に、中1や中2の教室がとてもにぎやかです。

どちらもすでに満員ですが、入塾を希望する電話やメールが連日あとを絶ちません。

激しく進む少子化により、現在多くの学習塾が、生徒の募集に大変な苦労をしています。

生徒が集まらず、存続そのものが危ぶまれる学習塾も少なくありません。

そのような中で、森戸塾にはたくさんの生徒たちが集まってくれています。

ご存知のとおり、足利には大手や老舗をはじめとして、たくさんの学習塾があります。

私の塾よりも歴史が古く、抜群の知名度を誇る塾はいくらでもあります。

しかし、その中であえて私の塾を選んでくださっているご家庭がたくさんあるわけです。

ただただ「感謝」の気持ちでいっぱいです。

そして、それと同時にこう思いました。

せっかく興味を持ってくださっているのに、入塾を待っていただくなんて、とても申し訳ない。

そこで今回、私はある決断をしました。

教室の机をがんばって少しだけ増やしました。

これにより、キャンセル待ちをすべて解消し、さらに新たな募集枠を作ることができました。

しかし、新たに作ることができた枠は、新中3の「1」のみです。

新中3の新規の入塾については、今年度はこれが本当にラストチャンスです。

ご検討中のご家庭はお急ぎください。

いっぽう、新中1はまだ席の数に余裕があります。

しかし、受け入れが可能な人数はあと「3人」だけです。

中1のクラスは、教室いっぱいに生徒を入れることはできません。

ほかの学年よりも人数をしぼる必要があります。

中学校できちんとした成績を取るためには、小学生の時までと同じ心構えや生活パターンのままではダメです。

中学生としてふさわしい「考え方」と「行動」をいち早く身につける必要があります。

中1の生徒を指導するにあたって、塾として最も大切なことは、1日も早くこの「考え方」と「行動」を定着させることです。

そのためには、ご家庭とのコミュニケーションを緊密に取りながら、生徒にまずは勉強に対する正しい心構えと、具体的な学習の仕方を教えていかなければならないのです。

したがって、よりきめの細かい指導が必要な中1クラスは、ほかの学年と同じような人数で指導をすることが不可能なのです。

「経営効率」の点から見れば、教室に入れるだけの生徒を入れてしまうことが一番です。

しかし、最も大切な「指導効果」の点から見ると、それは絶対にNGです。

経営効率を優先して、そのNGをあえてやってしまっている塾も珍しくありませんが、私の塾では絶対にそのようなことはしません。

ところで、仮にこの先さらに入塾希望のご家庭が増えたとしても、私はだれか他の人を雇って自分の塾を大きくするつもりはありません。

機械によって大量生産される商品は、だれが作っても同じものが消費者に届きます。

しかし、塾が提供する商品はそのようなわけにはいきません。

提供する人によってクオリティーに大きな差が出てしまうからです。

「でも、マニュアルとかあればどうにかなるんじゃない?」

確かにマニュアルは便利ですが、すべての仕事がマニュアルにできるわけではありません。

マニュアル化が可能なのは「数字で表すことが可能な仕事」や「目で見ることが可能な仕事」に限ります。

例えば材料の数量や盛り付け方など、外食チェーンの仕事などはマニュアル化が可能です。

しかし、塾の仕事は数字で表したり、簡単に目で見てわかるようにすることはできません。

したがって、学習塾の業務を完全にマニュアル化することは不可能なのです。

さらに言えば、子どもたちを指導していくためには、経験から導き出された「指導哲学」が必要です。

ですから、子どもたちの指導は、それをおこなう人間の「哲学」に基づいた、ある種の「職人技」と言えるのです。

プロの職人技をマニュアル化して、だれもが簡単に真似できるようにすることはできません。

それと同じように、私の「哲学」をマニュアルにして、だれもが真似できるようすることは不可能なのです。

これが、私が自分の塾を大きくしない理由なのです。

今日はこのへんで。