そこが決め手じゃないんだよね

こんにちは。足利の学習塾 森戸塾の森戸です。

さて、新学期です。

この春も森戸塾に新しい生徒たちがたくさん加わってくれました。

学習塾では、毎年3月に受験を終えた多くの生徒たちが卒業していきます。

ほとんどの学習塾では毎年3年生の数が最も多く、下の学年にいくにしたがってどんどん少なくなっていくという構図です。

したがって、3年生が抜けたあとのこの時期は、塾全体としての生徒数がものすごく少なくなってしまうという時期でもあります。

そして、それをほぼ1年の時間をかけてもとの数に戻していくというのが、通常の学習塾のパターンということになります。

しかし、極端な少子化と長く続く不況、そして最近では異常な物価高などが影響して、そうできない学習塾がひじょうに増えています。

今年になって早々ですが、学習塾の倒産件数が過去最高を記録したというニュースもありました。

このように、学習塾業界には現在ものすごい逆風が吹いています。

しかし、大変ありがたいことに、私の塾はこの逆風の影響をほとんど受けずにおります。

今年の春も、ほんとうにたくさんの生徒たちに集まってもらうことができました。

そのおかげで、すでに現在の時点でほぼ3月以前の生徒数に戻っています。

また3年生だけではなく、下の学年の生徒たちもたくさん集まっていることが、私の塾の大きな特徴の1つです。

さて、私は職業柄、時おり他の塾のチラシやホームページに目を通します。

どこの塾もだいたい同じような感じなのですが、そこにはたいていこのような宣伝文句がならんでいます。

・わかるまでとことん教えます!

・選び抜かれた優秀な講師陣!

・他塾にはないオリジナル教材!

・無料補習が年間で〇〇時間も!

読んでいると、何だかむちゃくちゃ成績が上がるような気がしてきます(笑)。

しかし、ちょっと待ってください。

プロの視点から言わせてもらいますと、これらはどれも成績アップの決め手にはなりません。

私は生徒たちにたびたびこう言います。

授業 × 復習 = 成績

成績は授業と復習のかけ算によってきまるのです。

例えばこのような感じです。

優秀な講師の素晴らしい授業を熱心に聞いた。(授業10点)

その後、家で熱心に復習に取り組んだ。(復習10点)

10点 × 10点で、成績は100点です。

しかし、家での復習を怠るとこのような結果となってしまいます。

優秀な講師の素晴らしい授業を熱心に聞いた。(授業10点)

その後、あまり熱心には復習をおこなわなかった(復習5点)

10点 × 5点で、成績は50点です。

さらには、もっとひどいケースだとこうなってしまいます。

優秀な講師の素晴らしい授業を熱心に聞いた。(授業10点)

その後、まったく復習をおこなわなかった(復習0点)

10点 × 0点で、成績はなんと0点になってしまうのです。

もうおわかりかと思いますが、成績が上がるかどうかは、生徒が家できちんと復習をおこなうかどうかにかかっているのです。

授業の内容や講師の質、テキストの良し悪しももちろん大切です。

しかし、きちんとした塾であればそのようなことに優れているのは当たり前であり、ほんとうに自信があれば、いちいち取り立てて宣伝するようなものでもありません。

しかし、そこをあえて強調して宣伝をしているということは、意地悪な見方をすれば真実は推して知るべしなのかもしれません。

ついでに批判を覚悟でいうと、ビジネスの世界でバリバリ通用するような、ほんとうに優秀な人間は塾の先生にはなりません(笑)。

なぜなら、学習塾業界は今やとっくに斜陽産業であり、やりがい搾取が横行する典型的なブラック産業だからです。

実際のところ離職率もそうとう高く、安心してキャリアを築けるような業界ではありません。

人手不足が叫ばれる以前から慢性的に人が足らず、1年を通して新入社員を募集しているところがほとんどです。

したがって、学習塾によっては応募があれば即採用というところも少なくなく、優秀な講師陣とは程遠い現状を、学習塾の舞台裏からこの目で何度も目にしてきました。

かくいう私も、自分のことを仕事に対しては真面目な人間だとは思っていますが、決して優秀な人間だとは思っていません。

ただ、大手学習塾を辞めてからおよそ20年、地域の人たちに支えられ、試行錯誤を重ねながら、自らの手で塾を続けてきたことによって学んだことはたくさんあると自負しています。

また、この世の中に完全にオリジナルの教材などは存在しません。

音楽の世界では、すべてのメロディーラインやコード進行はすでに世に出つくしており、どんなプロであっても完全なオリジナル作品を作ることは不可能だと言われています。

したがって、新しく世の中に出てくる音楽のすべては、今まで存在していたものの組み換えであったり、そこに少しだけ新たなアレンジを付け加えたものに過ぎないということになります。

教材もまったく同じです。

完全オリジナルとは謳っていても、過去にあったものの配列を変えただけや、少しだけ体裁を変えたものに過ぎません。

したがって、その塾がほんとうに生徒の成績を上げることができるかどうかは、講師の質やテキストの内容によって決まるわけではないのです。

生徒にどれだけきちんと復習をさせることができるかどうかによって決まるのです。

私の塾では今まで一貫して、生徒たちにしっかりと習慣的に復習をおこなわせることに力を入れてきました。

その結果、たくさんの生徒たちが成績を上げ、毎年ほぼ100%の割合で志望校に合格していきます。

しかし、私はまだ満足をしていません。

もっともっと生徒たちの成績を上げたいと考えています。

そこで、森戸塾は今年から新たな取り組みを始めました。

生徒たちが、WEB上で確認テストを受けることができるシステムを導入したのです。

簡単に仕組みをご説明します。

復習や宿題を終えたあと、生徒たちはIDとパスワードを使って自分のページにログインします。

すると、そこで確認テストが受けられる仕組となっているのです。

結果は即座に採点されて、生徒たちはその場で自分の達成度を知ることができます。

また、確認テストは何回でも受けなおすことができます。

したがって、達成度が低い場合は、もう一度勉強をしてから再度チャレンジをすることが可能です。

また、このシステムの優れたところは、その結果を私からも、保護者様からも、細かく見ることができることです。(保護者様には保護者様専用のIDとパスワードを発行します)

達成度はもちろんですが、いつ取り組んだのか、そして何回取り組んだのかということが、私からも保護者様からもすぐにわかる仕組みになっているのです。

これにより、それまでよくわからなかったお子さんの家庭学習の状況を、保護者様がじかに把握することができるようになりました。

また、各生徒の細かい復習の様子を、よりはっきりと可視化できるようになったことによって、塾としてもさらにしっかりとした家庭学習の指示をおこなうことができるようになりました。

また、このシステムには計算をはじめとして、漢字や単語などを効率的に覚えるためのドリル機能も搭載されています。

さらに特筆すべきは、各教科および各単元の解説動画を見ることができ、授業後の復習や定期テスト前の勉強などに役立てることができるということです。

これなら、いつでもピンポイントで自分に必要な個所だけを学びなおすことができます。

定期テストの前にわざわざ塾に行って、ムダな補習を受ける必要もありません。

ところでこのシステムですが、森戸塾の生徒(中学生)であれば、だれでも追加料金なしで使うことができます。

今回、導入にあたってそれなりに費用もかかりましたが、授業料への上乗せはいっさいおこなっていません。

それよりも何よりも、生徒たちがこの仕組みをフルに活用して、どんどん成績を上げていってくれたらそれが本望です。

先週から運用が始まったばかりですが、すでにたくさんの生徒たちがバシバシと使いまくっています。

彼らのさらなる成績アップが今から楽しみです。

今日はこのへんで。

(写真は浅草駅で撮影した「りょうもう号」です。先日、ちょっとした所用があって東京に行ってきました。新型車両の「リバティりょうもう号」で帰りたかったのですが、ちょうどその時間帯にはなく、仕方がないのでふうつの「りょうもう号」で帰ることにしました。しかし改札を抜けてホームに入ると、停まっているではありませんか!MLBラッピングのりょうもう号が !! 乗ってみたかったんだよこれに !!! 何だか小学生みたいにテンション上がっちゃいました)