こんにちは。足利の学習塾 森戸塾の森戸です。
「国語はどうやって勉強したらいいんですか?」
この質問、実はとても多いのです。
生徒からも保護者の方からも、よく聞かれます。
英語なら単語や文法を覚える。
数学なら公式を理解して問題を解く。
こうした“勉強の方法”がわかりやすい教科と比べて、国語はどこから手をつけてよいのかが見えにくい。
だから、多くの人が戸惑ってしまうのです。
さらに、「国語はセンスがないと点が取れない」「小さい頃から読書していないとダメ」などと言われることもあります。
ですが、よく考えてみてください。
センスとは、生まれつきのもの。
読書習慣とは、過去の積み重ね。
どちらも、今の自分の努力でどうこうできるものではありません。
「だったら、もう国語はあきらめるしかないのか……」
そう思ってしまった人に、私は声を大にして言いたい。
そんなことはまったくありません。国語は、後からでも必ず伸ばせます。
あまり知られていませんが、実は国語の読解問題にも“きまった考え方”や“解き方の型”があるのです。
たとえば、筆者の主張の見つけ方。
選択肢の消去法。
接続語や指示語の働き。
数学の問題に解法のパターンがあるように、国語にも「こうすれば解ける」という考え方があります。
この“国語の解き方”を正しく身につければ、点数は確実に上がっていきます。
ただし、この方法を独学で身につけるのは正直むずかしい。
だからこそ、国語をしっかり教えられる人に学ぶことが大切になります。
ところが、国語を体系的に教えられる塾講師というのは、実はあまり多くありません。
“センス”や“感性”といった、曖昧な言葉で片付けられてしまうことが多い教科だからです。
そんな中、私は長年の指導経験と研究から、国語の指導にしっかりと自信を持っています。
ところで、これまでの指導を通して、国語が苦手な生徒には大きく分けて2つの共通点があることがわかります。
1つめは、「なんとなく」で問題を解いていること。
「なんかこれが答えっぽい」「前に似たようなのがあった気がする」――そんな感覚だけで答えを選んでいては、当然、いつまでたっても正答率は安定しません。
国語も数学や理科と同じく、“論理”で解く教科です。
問題には必ず正解に至るための根拠があります。
それを見つけるための考え方、読み方を学ばなければいけません。
2つめは、「問題文をしっかり読んでいない」こと。
これは非常に多くの生徒に見られる傾向です。
たとえば、お母さんから「スーパーで○○を買ってきて」と頼まれたとしましょう。
もし、何を買うのかをうろ覚えのままスーパーに行ってしまったら……買い物はできませんよね?
適当に買って帰ったら、「なんでこれ買ってきたの?」と怒られてしまうでしょう。
国語の読解でも、これと同じことが起きています。
「何を答えればいいか」をきちんと理解せずに本文を読み、「何となく」で答えを選んでしまう。
それでは、正解にたどり着けるはずがありません。
私は国語の授業で、この「設問の読み方」「設問の理解の仕方」を何よりも重視しています。
設問をしっかりと読む。
そして、設問が「何を求めているか」を正確にとらえる。
これが、読解問題の大前提なのです。
また、授業のあとにどのような復習をするかも大切です。
英語や数学であれば、同じ問題をくり返し解きなおすのが効果的です。
ところが、国語では一度答えを知ってしまった問題を再度解くのは、あまり意味がありません。
答えを覚えてしまっているからです。
ではどうするか?
私は「先生になる」ことを勧めています。
つまり、自分が国語の先生になったつもりで、その問題を“架空の生徒”に解説してみるのです。
もちろん、声を出しても出さなくてもかまいません。
大切なのは、「なぜこの答えになるのか」を自分の言葉で説明できるようにすること。
「問1の答えはウです」だけではダメ。
「なぜウが正解なのか?」「なぜ他の選択肢は間違っているのか?」まで説明できるようになることがポイントです。
人に何かを教えるというのは、じつは非常に高度な理解が求められます。
このプロセスを通じて、自分自身の理解も深まり、記憶にも定着しやすくなるのです。
だから私は、授業中に「なぜその答えになるのか?」をとことん掘り下げて解説しています。
生徒たちにも、「答えの正誤よりも考え方のプロセスを覚えて帰るように」と伝えています。
そして、「家ではぜひ先生になって授業を再現してごらん」とアドバイスしています。
これこそが、国語の最も効果的な勉強法だと私は考えています。
最後にもう一つ、大切なポイントがあります。
それは語彙力の強化です。
読解の型や考え方を身につけていても、本文中に出てくる語彙の意味がわからなければ、その力は発揮できません。
だからこそ、語彙を増やすことは、日々の家庭学習の中でコツコツ取り組むべき課題です。
専用の問題集などを用意して、毎日少しずつ習慣的に学習することをおすすめします。
語彙力は一朝一夕で身につくものではありません。
特に、これまであまり読書量が多くなかった子は、できるだけ早い段階から取り組むことが必要です。
国語は“なんとなく”で点が取れる教科ではありません。
正しい読み方・解き方を学び、語彙を増やし、そして自分で説明できるまで理解を深める。
それこそが、本当に国語力を伸ばす道なのです。
森戸塾の授業でも、生徒たちにそれを実感してもらえるよう、日々全力で指導しています。
今日はこのへんで。