こんにちは。足利の学習塾 森戸塾の森戸です。
今日は日曜日ですが、高校入試が終わり、私にとってはひざびさの休日です。
毎年のことではありますが、お正月が明けて私立入試が始まると、3月の県立一般選抜入試まで、私はいっさい休みがない状態になります。
ほぼ2か月にわたって無休で働くのは、正直言って心身ともに疲れ果てます。
しかし、志望校に合格した生徒たちの笑顔と、お母様方からいただいたお礼の言葉が、この疲れを一気に吹き飛ばしてくれます。
そして、またこの1年もしっかりがんばろうという気にさせてくれます。
ただ、花粉症による鼻づまりと目のかゆみだけは、どうしても我慢ができません。
さて、武田塾という塾があります。
先日、この武田塾についてのニュースがインターネットで報じられました。
武田塾は、大学受験をメインとする塾で、全国におよそ300ほどの教室があります。
足利にはないようですが、太田や佐野には教室があるようです。
この塾の特徴は、塾でありながら「授業をしない」ということです。
不思議に思われるかもしれませんが、高校生の指導では、あえて授業をしないほうが効果的な場合もあります。
大学入試には膨大な量の知識が要求されます。
その量は高校入試の比ではありません。
したがって、人から教えてもらうのを待っていては、いくら時間があっても足りません。
日頃から自分でどんどん勉強を進めていき、わからないところを人に聞くという姿勢でないと通用しません。
その点において、武田塾の指導スタイルは理にかなっているとも言えます。
しかし、今回話題となったのは、この武田塾の指導スタイルではなく、モラルに欠けた集客方法についてです。
競合他社へのネガティブ投稿も発覚 武田塾「やらせ口コミ」問題、FC企業が内部調査報告(J-CAST ニュース)
報道によると、武田塾の一部校舎社員が、口コミサイトで塾生を装い、塾に対して好意的な書き込みをしていたそうです。
また、それと同時に、同業他社の信用を傷つけるような投稿もしていたそうです。
口コミサイトでは、飲食店専門の「食べログ」などが、その信ぴょう性をめぐってたびたび問題となります。
しかし、武田塾の問題以前から、私は塾の口コミサイトもかなり疑わしいと思っています。
どう見ても保護者が書いたとは思えない投稿が、大手の学習塾を中心として多数見られるからです。
どのへんが怪しいかは個々の口コミよってまちまちですが、長く業界にいる人間であればなんとなくわかる違和感があります。
真実は闇の中ですが、武田塾の一件もありますので、インターネットの口コミを鵜呑みにしないほうがいいのは確かなようです。
ところで話題は変わりますが、学習塾のなかには少子化をものともせず、毎年のように校舎を増やし、生徒数を伸ばし続けている「人気塾」があります。
うらやましい限りです。
ここでみなさんに、人気塾の作り方をお教えします。
まずは徹底的な宣伝です。
とにかく宣伝費をかけて、徹底的に塾の宣伝をします。
ダイレクトメール、新聞折込み、インターネット、その他、あらゆる手段を使って宣伝をしまくります。
塾の需要が高まるシーズンは、ほぼ毎週のペースでダイレクトメールを出してください。
学校前でのチラシの配布も欠かせません。
ただし、1回や2回ではいけません。
しつこいくらいにしてください。
「あの塾また来てるよ」
子どもたちが、あきれた顔でこう言うくらいでないとダメです。
また、電話営業も欠かせません。
個人情報を売買する怪しい業者から手に入れた名簿をもとに、営業電話をかけまくります。
この時、相手の都合など考えてはいけません。
夕方であろうが、夜の遅い時間であろうが、名簿の端から端まで、かたっぱしに電話をかけてください。
説明会や講習に参加した生徒は徹底的にマークして、正式に入塾するまで逃してはいけません。
場合によっては自宅まで押しかけて、入塾をせまってもいいでしょう。
とにかく押しの一手です。
いったん入塾させてしまえば、あとはどうにでもなります。
いい噂がなかなか広まらないのと同じように、悪い噂もそうそう広まりません。
とにかく「数こそが正義」です。
また、社員をこき使うことも忘れてはいけません。
深夜、休日を問わず、無料の補習をどんどんやらせてください。
指導の質の低さは時間の長さでカバーです。
慢性的な長時間労働と度重なる休日出勤で、社員が心身を壊しても気にする必要はありません。
また、新しい社員を入れればいいだけの話です。
とにかく、社員をこき使って「面倒見の良さ」をアピールしてください。
社員を労働基準法の範囲内で働かせていたら、ほかの塾との差別化はできません。
社員は「消耗品」と割り切って、徹底的に過剰なサービスをおこなってください。
以上を実行すれば、数年以内に必ず人気塾の経営者になれます。
ちなみに、私は遠慮しておきます。
今日はこのへんで。