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単語・単語・単語

こんにちは。

足利の学習塾 森戸塾の森戸です。

いよいよ明日から夏休みです。

「さあ、思いっきり遊ぶぞ!」と意気込んでいる子も多いかと思いますが、夏休みは遅れた勉強を取り戻す最大のチャンスです。

じっくりと腰を落ち着かせて、苦手科目の克服に取り組んでください。

「〇〇(教科名)が苦手なんですが、どうしたらいいでしょうか?」

保護者の方からよくいただくご質問ですが、その〇〇に入る教科で断トツに多いのが英語です。

英語は5教科の中で、もっとも苦手としている生徒の数が多い教科です。

特に、昨年4月の教科書改訂以来、その数が大幅に増えました。

それでは、なぜこれほどまでに多くの生徒が、英語を苦手としているのでしょうか。

答えは単純です。

それは、しっかりと単語を覚えていないからです。

英語の勉強を料理で例えると、単語は材料であり、文法はレシピです。

単語という材料を、文法というレシピにしたがって調理することにより、正しい英文が出来上がるのです。

そこで、ちょっと想像をしてみてください。

最新の調理器具を備えたピカピカのキッチンがあります。

棚を見ると、世界のありとあらゆる料理の調理法が記された書籍がずらりと並んでいます。

しかし、冷蔵庫を開けると中はまったくの空で、食材はおろか、調味料すら入っていません。

これで料理が作れるでしょうか?

もちろん、これではたった1杯のお茶漬けすら作れません。

実は、英語の勉強もこれと同じです。

材料がなければ料理が作れないのと同じように、単語を覚えなければ英語の勉強はできないのです。

面倒くさいからと言って、単語をろくに覚えないままでいると、文法を学んでも、英語の点数は決して上がらないのです。

昨年の4月に中学生の使う教科書が改訂されました。

その中でも内容的に最も大きく変わったのが英語で、学ぶべき単語の数がいっきに増えました。

それ以前の教科書では、3年間で1200語程度だったものが、改訂後は1600語から1800語に増えました。

確かに、これだけの単語の意味と発音とつづりを、すべて正確に覚えるのはものすごく大変なことです。

しかし、このものすごく大変なことを、面倒くさいとは思いながらも、コツコツとおこなっていくこと以外に、英語の成績を上げていく方法はないのです。

したがって、英語が苦手で点数が取れないという生徒は、いま一度、単語をしっかり覚える努力をしているかを自分自身に問いかけてみてください。

文法についても触れておきます。

ハッキリって言って、中学英語の文法はものすごく簡単です。

中3になると、分詞の後置修飾、関係代名詞など、やや複雑なものも若干あります。

しかし、それでも塾でわかりやすい授業を聞けば、すぐに理解ができる程度の内容です。

事実、私の塾の生徒たちは1回の授業で、ほぼ完ぺきに理解します。

少し専門的な話になりますが、英語にとって最も重要なのは語順です。

例えば「僕はお昼にラーメンを食べたよ」という日本語の文があったとします。

これを「ラーメンをお昼に食べたよ僕は」と言っても、意味が通じないことはありません。

なぜかというと、日本語には助詞があり、その助詞が、それぞれの単語の文中での役割を示してくれているからです。

僕はの「は」は、その単語が主語であることを示し、ラーメンをの「を」はその単語が目的語であることを示してくれます。

そのため、日本語の文は単語の語順が入れ替わっても、意味が通じるのです。

しかし、英語には日本語の助詞に相当するものがありません。

したがって、英語の文ではそれぞれの単語の役割は、語順によって示されるのです。

1番最初にあるのが主語、2番目にくるのが動詞、そして、そのつぎが目的語といった具合です。

保護者の方も高校生の時に勉強されたと思いますが、いわゆる5文型がそれです。

したがって、英語の場合は語順が狂うと、まったく意味が通じない文となってしまいます。

I had ramen for lunch. を Ramen for lunch had I. と言っても、相手には通じないのです。

(イッテQ!の出川イングリッシュのように、相手によっては気を利かせて意味をくみ取ってくれるかもしれませんが…)

このように、極端に言ってしまえば、中学英語の文法とは、ほぼこの「語順」のことなのです。

そして、そこに動詞の語形変化(過去形になったり過去分詞になったり)などのルールが、ほんの少しだけ加わる程度なのです。

したがって、まったく難しいことはなく、だれでも簡単に理解することができる内容なのです。

もし、それでも難しいと感じるのであれば、それは圧倒的に単語力が不足している証拠です。

文法を覚える際にも、最低限の単語の知識は必要です。

とにもかくにも、英語は、単語・単語・単語なのです。

ぜひ、この夏休みを使って、単語の復習をがんばってみてください。

今日はこのへんで。