こんにちは。足利の学習塾 森戸塾の森戸です。
受験を控えた中3生は、11月に学校で三者面談があります。
「学校の先生からこう言われたんですが・・・」
例年のことですが、この面談が終わると保護者様からのこのような相談がいっきに増えます。
今年は特に多いような気がします。
やはり、足高と足女の合併を控えて、学校の先生も状況を計りかねている様子です。
ただ、1つだけ確実に言えることは、昨年までであれば、ぎりぎり足高や足女に合格できたであろう80名が、今年は合格できないということです。
現時点での私の予想としては、新・足利高校の合格平均偏差値は58程度になると見ています。
この58とは、もちろん下野テストでの偏差値で、各中学校で出している偏差値ではありません。
ちなみに、中学校で出している偏差値と下野テストで出している偏差値では、最大で10ほどの開きがあります。
したがって、中学校のテストで偏差値60(上位16パーセント)が取れている子でも、下野テストを受けると、50(上位50パーセント)程度の偏差値しか取れません。
つまり、今まであれば、各中学校で「10分の2」に入っている生徒は、ほぼ確実に足高や足女に合格することができましたが、これからは、そうはいかないということです。
やはり、新・足利高校に確実に合格するためには、各中学校で「10分の1」に入れる程度の学力が必要となってくるでしょう。
また、特色選抜入試においては、評定平均のボーダーが4.8程度になるのではないかと考えています。
足高と足女は現在、定員が160名ずつです。
そして、そのうちの20パーセントが特色選抜の定員枠です。
各校で32名ずつの、合わせて64名です。
新・足利高校の定員は240名の予定で、そのうちの20パーセントが特色選抜の定員枠です。
つまり、新・足利高校に特色選抜で合格できるのは、なんと、たったの48名ということになります。
昨年までの64名から、いっきに16名ものマイナスです。
特色選抜を、作文と面接で合格できる入試と勘違いしている中学生もいるようですが、それは間違いです。
特色選抜に合格できるかどうかは、ほぼ評定で決まります。
つまり、評定があまり良くなければ、当日、いくら作文と面接をがんばっても合格することはできないのです。
昨年までの例であれば、評定平均が4.8もあれば、足高や足女に特色選抜で合格することは難しくありませんでした。
しかし、今年度からはその4.8でも、ぎりぎり合格できるかどうかのボーダーだと予想されます。
つまり、3年間を通してほぼ「オール5」の生徒でないと、新・足利高校に特色選抜で合格することはできないということです。
「えっ?こんなにきびしくなるの?」
そのようにお感じになったかと思います。
しかし、私はこれでいいと思います。
進学校であれば、これくらいのレベルは当然だからです。
以前も別のところで書きましたが、一般的に進学校とは、偏差値が60以上ないと合格できない高校のことを指します。
つまりは、ここ近年の足高や足女のレベルが低すぎたのです。
その証拠にここ何年もの間、両校から有名大学に進学できる生徒の数はほんとうにごくわずかでした。
私自身は足高の卒業生ではありませんが、同年代の足高卒業生と話をすると、ほとんどの人がここ近年の凋落ぶりを嘆いています。
進学校の生徒にとっての最終学歴は高校ではなく大学です。
就職の際に評価の対象となるのは、高校名ではなく大学名です。
したがって、足高や足女の生徒にとって高校は単なる通過点に過ぎず、足高卒業や足女卒業の肩書は、足利以外の地域では、それだけで評価を得られるものではないのです。
そう考えると、本来進学校に進むべき生徒とは、高校3年間の勉強によって、有名大学に進学できる可能性のある学力を持った生徒ということになります。
そして、そのための基準が、下野テストで「偏差値60以上」ということになるのです。
言ってしまえば、偏差値50ちょっとで合格できていた、今までの足高や足女が正常な状態ではなかったわけです。
ですから、今回の合併によって、足利高校と足利女子高校は、かつてのような本来の姿に戻るだけなのです。
ご批判を覚悟で書きますが、足利の保護者様と子どもたちは、勉強に対する認識が甘すぎます。
もっともっと、勉強について真剣に考えるべきです。
ローマは一日にして成らずと言いますが、学力も一日にしてなりません
それまで真剣に勉強に向き合ってこなかった子が、中3になってから少しがんばった程度では学力はつきません。
学力とは長い年月をかけた積み上げです。
それこそ、小学校の時からの積み上げなのです。
小学校で英語が必修化された現在では、英語ですらすでにそうなっています。
中3の段階で、偏差値が60以上取れる生徒は、ほぼ例外なくその積み上げができている生徒なのです。
今日はこのへんで。
来年度(2022年度)新中1予約受付中です。
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