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親子2代にわたって

こんにちは。足利の学習塾 森戸塾の森戸です。

先日、中学生の男子生徒が新たに入塾をしてくれました。

驚いたのは、その生徒のお母さんが私のかつての教え子だったことです。

とは言っても、独立直前まで勤めていた大手学習塾時代の教え子です。

私の授業のことを覚えていてくれて、子どもが中学生になったら、ぜひ森戸塾に入れたいと考えていたそうです。

もうだいぶ昔のことなのに覚えていてくれたこと。

そして、親子2代にわたって指導をさせてもらえること。

こんなに嬉しいことはありません。

まさに、塾講師冥利に尽きます。

思えば、私の塾講師としての歴史もだいぶ長くなりました。

塾の講師として最初にデビューしたのは、大学生のときでした。

もちろん、アルバイトの時間講師としてです。

場所は千葉県の津田沼でした。

このとき初めて「塾講師」という仕事の楽しさを知りました。

その後、大学卒業とともにいったん別の仕事に就きましたが、再び塾の世界に戻りました。

今度は地元の大宮を中心として、いくつかの学習塾で経験を積みました。

そして、20代の終わりに拠点を現在の北関東に移し、独立直前まで働いた大手学習塾で、独り立ちに向けて修行を重ねました。

いろいろな学習塾を経験しましたが、いちばん勉強になったのは、やはり独立直前まで働いていた大手学習塾です。

授業の仕方はもちろんのこと、保護者との信頼関係の築き方、生徒の集め方など、ほんとうにいろいろなことを学びました。

いろいろな面において、ほんとうにきびしい会社でしたが、そのきびしさがあったからこそ、今こうやって自分の力で塾を経営していけているのだと思います。

少子化と長く続く景気の低迷で、学習塾業界は冬の時代が続いています。

毎年多くの塾が教室を閉じています。

しかし、取引のある教材会社の営業担当者が言うには、そのような状況の中でも、私と同じ会社から独立した人の塾は、順調そうなところが多いということです。

何となくわかるような気がします。

なぜなら、きびしく鍛え上げられているというだけではなく、独立した人の多くが、在籍時にはかなり優秀な社員だったからです。

その塾には、生徒が講師を評価するアンケートがあります。

学期の終わりや講習ごとにおこなわれ、すべての講師を対象としたランキングが、社内で発表されます。

私が在籍していた頃は、200名ほどの正社員講師がいたと記憶していますが、そのすべてが1位から最下位まで順位づけされます。

現在、独立して自分の塾を成功させている人たちは、このランキングにおいて常にトップクラスでした。

そして、教室責任者としても優秀で、たくさんの生徒を集め、それぞれが任された教室を盛り上げていました。

ところで、私はと言うと、こんな感じでした。

アンケートにおいては、私も上位の常連でした。

常にベスト5に入っており、1位に輝いたことも数多くあります。

また、教室責任者としても、それまで社内で誰もおこなったことのない取り組みに、つぎつぎと挑戦しました。

たくさんの生徒を集めたのはもちろんですが、私立高校入試での特待合格率の高さや、県立高校入試での合格率の高さは、同じ塾の他の教室とくらべても際立っていました。

そのような経験のなかで、自分でも独立して塾が持てるのではないかという思いが芽生え始めました。

そして、すでに独立している人の活躍に刺激を受けたこともあり、平成16年に大手学習塾を退職して、足利に森戸塾を開きました。

大手学習塾を退職した時、私は佐野市内にある教室の責任者をしていました。

生徒や保護者への影響力もだいぶあったため、会社に対する配慮から、同じ市内での開業は控えました。

また、佐野に転勤する以前は足利の教室にいたため、足利市内には私のことを知っている生徒や保護者がたくさんいました。

そこで、足利での開業について、会社にお伺いを立てました。

すると、こころよく許可を与えてくれたので、足利での開業を決断しました。

開業にあたり、決めていたことは「絶対に生徒を引き抜かない」ということです。

大手学習塾の社員が独立する際、生徒をごっそりと引き抜いていくのは、学習塾業界ではよくある話です。

私自身、労働条件や人事のことで、会社に不満がなかったと言えば嘘になります。

しかし、だからと言って、生徒を引き抜いていいという理屈にはなりません。

さらには、これから自分の力で勝負していく人間が、ゼロから生徒を集められなくてどうするんだという気持ちがあったことも確かです。

まさにゼロからのスタートでしたが、それから18年間、地域の人たちに支えられながら、森戸塾を続けることができています。

そして19年目の今年、森戸塾は大きな変化を迎えます。

前回も書きましたが、田中町へと教室を移転します。

まさに、森戸塾の「新しい章」の始まりです。

気持ちも新たにがんばりたいと思います。

今日はこのへんで。