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「選挙の夏」と「学びの夏」――社会科を“自分ごと”にする工夫とは?

こんにちは。

森戸塾の森戸です。

いよいよ夏が本格的に近づいてきました。

そして、もうひとつ近づいてきているもの——それが「参議院選挙」です。

テレビやインターネットの報道では、与党が過半数を維持できるかどうかに注目が集まっていますが、私たち教育の現場にいる者にとっては、こうした時期こそ、子どもたちに“本物の学び”に触れるチャンスだと感じています。

中学3年生たちは、2学期から「公民」の学習に入り、政治のしくみを本格的に学び始めます。

そこでは「国会」や「内閣」、「裁判所」など三権分立の基本に加え、「選挙制度」についても学習します。

ただし、教科書での学習はまだこれからです。

でも、私はあえて中3の生徒たちにこう話しています。

「選挙のしくみを学ぶ前に、今まさに行われている“本物の選挙”を、テレビや新聞、インターネットなどを通して、しっかりと見ておくこと。どのような仕組みで、どんな候補者が、どんな主張を掲げていて、有権者がどのように投票するのか?――実際の動きを見ておくことで、2学期からの学習がまったく違うものになるよ」

これは、公民に限った話ではありません。

社会という教科は、「自分との距離感」が学びの深さを左右する科目なのです。

いかに“自分にとって身近なもの”として感じられるか――それが鍵になります。

だから私は、授業中や日々の指導の中で、こんなことを生徒たちに伝えています。

「歴史に興味が持てないなら、まずは“現場”に足を運びなさい」

たとえば、足利から車で1時間ほどの場所にある群馬県・岩宿遺跡。

ここは、教科書にも登場する日本の旧石器時代の存在が初めて証明された、とても重要な場所です。

実際に行ってみると、遺跡の様子や展示から、教科書だけでは伝わらない臨場感を得られます。

もうひとつの例が、埼玉県の「さきたま古墳群」。

ここからは、あの有名な「稲荷山古墳出土の鉄剣」が出土しました。

教科書にも写真付きで紹介されているほどですし、実際に博物館で実物を見ることもできます。

地理の分野では、さすがに現地に行くのは難しいですが、それでも“ひと手間”加えることで、驚くほど学びが深まります。

私は生徒たちにこう指導しています。

「たとえば、九州について学習したら、九州に旅行に行くつもりで画像を検索してごらん。そして、どんな食べ物が美味しいのか、観光スポットはどこか、実際に行ったらどんな体験ができるのか、それも調べてごらん――そうやって調べてみると、教科書に書かれた文字だけの情報が、よりリアルな形となって”自分の世界”に入り込んでくるから」

このように、社会という教科は“情報の暗記”ではありません。

”現在の世の中がどのようにできたのか、そして現在の世の中がどうなっているのかを知る喜び”を育てることができるとても奥深い科目なのです。

だからこそ、「勉強」という枠を少し超えて、実生活とつなげるような視点が必要になります。

まずはちょっとした「ひと手間」から。

すぐにできることから始めてみてほしいです。

さて、そんな中で森戸塾では、1学期期末テストの結果が返ってきています。

中1生にとっては、今回がはじめての定期テストだった、という生徒も多くいました。

というのも、中1では1学期には中間テストを実施しない学校もあるからです。

それでも今年も森戸塾の中1生たちは大健闘!

なんと、5教科合計400点越えが続出し、学年上位に名を連ねる生徒が多数。

保護者様からは「こんなに頑張れるなんて思っていなかった」と、うれしい驚きの声がたくさん届いています。

私が中1指導においてもっとも大切にしているのは、「小学生から中学生への意識の切り替え」を、1日でも早く実現させること。

行動、姿勢、時間の使い方、勉強への向き合い方――あらゆる面で“中学生の基準”を身につけてもらうことを、徹底して指導しています。

今回、高得点を取ったある中1生の保護者様から、こんなコメントをいただきました。

「本人も『森戸塾に入ってよかった』と話しています」

実はこの生徒、はじめは入塾を迷っていたらしいのですが、卒業生であるお兄さんが「絶対に森戸に行った方がいい」と強く勧めてくれたとのこと。

お兄さん、ありがとう!(笑)

先輩からの信頼が、こうして次の世代にもつながっていく――本当にうれしい瞬間です。

ところで、夏休みが近づいてきたこともあり、最近ではテレビで中学生向けの通信講座のCMをよく見かけるようになりました。

ご家庭によっては、「塾に通わせるか通信講座にするか」を真剣に検討されている方もいらっしゃることでしょう。

これは、あくまで私個人の経験に基づく“見解”になりますが——ほとんどの中学生は、通信講座では勉強を継続することができません。

成績が伸びるかどうかは、「通信講座がいいのか、塾がいいのか」、「塾なら個別がいいのか集団がいいのか」といった“方法や手段”の問題ではありません。

もっと根本的な部分、すなわち、勉強に対する「モチベーション」があるかどうか——ここに尽きます。

通信講座は、自宅で、自分のペースで、好きな時間に勉強できるというメリットがありますが、それは裏を返せば「誰も見ていない」「誰も管理してくれない」ということでもあります。

つまり、強いモチベーションがなければ、なかなか続かないのです。

実際、多くの中学生は、最初の1か月、あるいは2か月くらいは新鮮さもあってなんとかこなします。

しかし、それ以降は手をつけていない教材が山積みになっていくばかり、というケースが大半です。

もちろん、通信講座は塾に比べて費用が抑えられる、送迎の手間がない、自分のスケジュールに合わせやすい、といった利点はあります。

ただし、それらは“結果が出る”ということが前提のメリットです。

結果が出なければ、費用を安く抑えたつもりでも、それは単なる「無駄な出費」になってしまいます。

では、塾なら間違いないのかと言われると、それもまた一概には言えません。

塾もさまざまだからです。

だからこそ、私が強くお伝えしたいのは、「モチベーションをしっかりと高めてくれる塾を選んでください」ということです。

森戸塾は、まさにその“モチベーションを高める”ことを第一に指導を行っています。

学力の差や学習習慣の有無にかかわらず、生徒一人ひとりが「勉強ってちょっと面白いかも」「自分もがんばればできるかも」と思えるようなきっかけづくりを大切にしています。

中学生の学びは、“きっかけ”一つで大きく変わります。

今回のテストで思ったような結果が出せなかった…という中1のお子さんもいらっしゃると思います。

でも、大丈夫。

今ならまだ立て直せます。

森戸塾では、無料体験授業も随時受け付けています。

ぜひ一度、教室に足を運んでみてください。

“勉強が変わる”きっかけが、ここにはあります。

今日はこのへんで。

 

(写真は教室から見た足利市駅の様子です。夕方の太陽の光があちこちに反射して金色に輝いています。とてもきれいだったので思わず写真に収めてしまいました。じつは昨年まで、この写真の中ほどの位置に線路の高さを超す大木が立っていました。しかし、どのような理由からか、現在では枝のほとんどが切られてしまい、幹とわずかな枝のみが残っている状態です。確かに教室からの見晴らしはよくなりました。しかし、春にはいっせいに葉が芽吹き、その葉が夏にはうっそうと茂り、秋になると黄色くなって、やがて冬になるとまた枝だけの姿に戻るといったように、1年の移ろいを身近に感じさせてくれる貴重な存在でした。塾も季節と連動して1年のスケジュールが進んでいくので、何となく親しみを感じていたこともあってやや残念です)