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できないことをできるように

こんにちは。足利の学習塾 森戸塾の森戸です。

大学生の長女が足利に帰省しました。

明日31日に行われる、ほぼ1年遅れの成人式のためです。

当日は孫の晴れ姿を見に、埼玉の実家から私の両親がやってくる予定になっており、朝から何かとバタバタしそうなので、総選挙の期日前投票に行ってきました。

中学校の公民では、選挙や国会の仕組みについても学びます。

私がその際、生徒たちに必ず言うのは、18歳になって選挙権を得たら、必ず選挙に行きなさいということです。

日本国憲法の三大原則の一つである「国民主権」とは、国の政治のありかたを最終的に決定する権利が国民にあるということです。

そして、そのための最も重要な手段が選挙です。

歴史を教えていて思うのは、選挙権獲得のための、先人たちのさまざまな苦労です。

衆議院の総選挙が初めておこなわれたのは、1890年(明治23年)です。

このとき選挙権を行使できたのは、直接国税15円(現在の物価でおよそ70万円程度)以上をおさめている満25歳以上の男性のみでした。

このように、選挙権が男性にのみ与えられていたうえに、納税額による制限があったことから、選挙権を持つことができたのは、全人口のわずか1%程度だったと言われています。

1925年(大正14年)になると、納税額による制限が撤廃されましたが、選挙権は依然として男性のみのものでした。

また、これと抱き合わせる形で、政府にとって都合の悪い考えや運動をきびしく取り締まるための「治安維持法」が制定されたのは、教科書にも載っている通りです。

そして、1945年(昭和20年)、ついに満20歳以上の男女すべてに選挙権があたえられましたが、第二次世界大戦の敗戦という、とてつもなく大きな代償を払ったうえでのものでした。

このように、選挙権は先人たちの苦労や不断の努力によって、私たちにもたらされたものです。

世界中を見渡せば、人びとが自分たちの考えを政治に反映させることのできない国は、まだいくらでもあります。

そう考えると、現在私たちが持っている選挙権は、決して当たり前のものとは言えません。

その重みをしっかりと自覚して、責任を持って行使すべきではないでしょうか。

これからの日本を担う若い人たちには、できるかぎりの情報を集め、自分の頭でしっかりと考え、そして、確固たる自分の考えで投票先を決めてもらいたいと思います。

さて、中間テストが終わり、生徒たちの結果が出始めました。

思ったとおりの結果が出た子、出なかった子とさまざまですが、今回は結果が出なかった子の原因を探っていきたいと思います。

勉強不足で結果が出なかったのは言語道断です。

解決方法は「きちんと勉強する」ことしかありません。

問題は、勉強したつもりだったのに結果が出なかった子です。

しかし、そのような子の場合、よくよく聞いてみると勉強方法に大きな問題があることがわかります。

例えば、漢字練習や単語練習ですが、ただ書き写すだけの「作業」となってしまっています。

漢字や単語を書くのは「覚えるため」です。

書くことそのものが目的ではありません。

覚えようと意識することなく、ただ手を動かしているだけでは、たとえ何十回書いても覚えられません。

しかし、覚えようと意識をして練習をすれば、そこにちょっとした工夫や気づきが生まれます。

それにより、記憶の正確さやスピードが格段に向上します。

また、ある程度練習したあとは、きちんと覚えられているかどうかを、自分でテストしてみる必要があります。

そして、まだ覚えられていないようであれば、ふたたび練習です。

そんなの当たり前のことだろうと思うかもしれませんが、実際、それすらもできていない生徒がたくさんいます。

また、ワークや問題集も、一応は手を付けるのですが、間違った問題は赤ペンで答えを書き写して終わりといった感じです。

わからなかった問題は、正しく理解して「同じような問題」に備えなければなりません。

解説部分などにしっかりと目を通して、正しく「理解」する必要があります。

その際、もし自力で理解できないのであれば、学校や塾の先生に助けを求めなければなりません。

「面倒くさい」や「恥ずかしい」は絶対に禁物です。

勉強とは「できないことをできるようにしていくプロセス」です。

ただ単に、机に向かうこと=(イコール)勉強ではありません。

そのため、単語や漢字を覚えるのも、問題に取り組むにも「どうすればそれができるようになるのか」といった意識を持ちながらすることが大切です。

そうでなければ、いくら時間をかけても成果は出ません。

していることが、目的のある「勉強」ではなく、目的を忘れた「作業」になっていませんか?

勉強をしているつもりなのに、いまいち結果が出ないというご家庭は、いま一度その点検をしてみることを強くおすすめします。

今日はこのへんで。

来年度(2022年度)新中1予約受付中です。

下もぜひご覧ください。

中1からでは早すぎる?

(写真は足利フラワーパークのイルミネーションです。先日、長年使った iPhone 8 から iPhone 13 に機種変更をしたのですが、さっそくそれで撮ってみました。すると、あまりにも写真が鮮やかなのでビックリしました。知らない間にだいぶ進化したんですね。)