同じ子を持つ親として

こんにちは。足利の学習塾 森戸塾の森戸です。

おとといはとてもハードな1日でした。

朝9時から午後2時まで中3の授業、3時30分から市民会館で無料セミナー、再び教室に戻って、7時30分から中2の授業というスケジュールでした。

ふだんであれば、休日の市民会館はたくさんの人でにぎわっているのですが、おとといはとてもひっそりとしていました。

おそらく、コロナウイルスの影響かと思われます。

社会人はもちろんですが、学生にとっても、入試、卒業、入学と、1年の中で最も重要な時期と重なりますので、ほんとうに1日も早い収束を望みます。

さて、先日、中3生のお母様からメールをいただきました。

「入試本番を間近に控えて、子どもがやや不安になっている様子なので、何かかけてあげる言葉はないでしょうか?」というご相談でした。

そこで、私は2つほどの言葉を書かせていただきました。

まず1つ目はこれです。

「不安や緊張は努力をしてきた証」

不安になったり緊張したりするのは、いままで一生けんめいに努力してきたからこそです。

だからこそ、この努力をどうしても形にしたい、形にできなかったらどうしようと思い、それが緊張や不安につながるのです。

ですから、試験を目前に控えて、緊張したり不安になったりする子は、それだけ合格する可能性が高いということなのです。

いわば「合格の資格十分あり」ということです。

また、このような側面もあります。

「勉強はすればするほど不安になる」

勉強は真剣に取り組まないと、自分は何がわかっていて、何がわかっていないかわかりません。

しかし、いったん真剣に取り組み始めると、わかっていることと、わかっていないことの区別が明確になってきます。

「あっ、これもわかっていない」

勉強を進めていけばいくほど、たびたびこのような状況に直面します。

そのような場所を見つけたら、それを一つ一つ潰していくのが受験勉強ですが、やはり、どうしても不安になるものです。

「こんなんで、ほんとに受験に間に合うのかな?」

しかし、その不安こそが、しっかりと受験勉強に向き合っている証拠です。

不安は大きければ大きいほど、それだけ真剣に受験勉強に取り組んできたという証であり、すでに、合格できるだけの大きな力を手にしているという証なのです。

つぎに2つ目の言葉です。

「私が合格をすると言った生徒は必ず合格する」

生徒が志望校に合格できるかを判断する際に、もっとも参考にするのは模擬テストの結果です。

しかし、合格の可能性はそれだけでは測れません。

その子の受験勉強への取り組み方も重要な判断の材料です。

私は塾講師として、20年以上にわたって多くの受験生を見てきました。

その経験から1つ言えることがあります。

勉強の世界においては「努力は絶対にウソをつかない」ということです。

世の中には、努力をしても結果に結びつかないことがたくさんあります。

仕事や恋愛などは、自分が努力したからといって、必ずしもうまくいくとは限りません。

「相手」があるからです。

望む結果が手にできるかどうかは、相手の意思によるところが大きく、自分の努力だけでは結果をコントロールすることが難しいのです。

しかし、勉強には「相手」はいません。

すべては「自分次第」です。

自分自身との闘いに勝つことによって、すべての結果をコントロールすることが可能なのです。

ですから、勉強の世界においては、絶対に努力はウソをつかないのです。

努力を積み重ねてきた生徒は、最終的にはきちんと志望校に合格します。

どれくらいの取り組みをもって「努力をしている」と言えるのかについては、私の主観になってしまいます。

しかし、過去に何百人もの受験生を見てきた経験からの判断であることは確かです。

そして、私が合格できると判断した生徒は、偏差値が足りていない状態でも、最終的には必ず合格しているのも事実です。

ですから、今回ご相談をいただいたお母様にも、けっして気休めなどではなく、自信を持って「合格できますよ」と、お返事をしました。

しばらくすると、再びメールがあり、お母様も安心できたと書かれていました。

子どものがんばる姿を毎日見ていて、お母様もとても心配だったのだと思います。

「これだけがんばっているのだから、どうにか結果に結びつけてあげたい」

親であれば当たり前の気持ちです。

私自身も親ですから痛いほどにわかります。

今回あらためて、私が預かる生徒たちのうしろには、それを見守るお父様やお母様がいて、日々、子どものことで不安を抱えたり、頭を悩ませていることに思いを巡らせました。

これからは、同じ子を持つ親として、親業の辛さや大変さを、保護者様と分かち合っていけたらいいなと思っています。

そして、もちろん、辛さや大変さだけではなく、親業の「楽しさ」や「醍醐味」も分かち合っていくことができたら最高だと考えています。

今日はこのへんで。