お母さんの力

こんにちは。足利の学習塾 森戸塾の森戸です。

今日、県立高校一般選抜試験の合格発表がおこなわれました。

昨年はインターネットのみの発表で、ホームページがなかなか開かないといったトラブルがありました。

しかし、今年は掲示による発表もあり、大きな混乱はなかったようです。

森戸塾の結果はと言いますと、例年通り全員合格といきたかったのですが、残念ながら1名だけ不合格となってしまいました。

驚いたのは、その生徒が、私が事前に聞いていたのとは違う高校を受験していたことです。

恥ずかしながら、私自身、今日になるまでそのことをまったく知りませんでした。

受験には迷いがつきものです。

しかし、入試直前での志望校変更は大きなリスクを伴います。

受験する学校のレベルを上げての変更であればなおさらです。

正直、プロであっても判断に迷うことがあります。

「どうして相談してくれなかったのだろう?」

そんな大切なことを決めるにあたって、何も相談をしてもらえなかったということは、私では信頼するに足らないと思われていたのかもしれません。

とても残念に思うとともに、深く反省しています。

いっぽう、そのほかの生徒たちは希望する高校に見事合格を果たしました。

安定した成績で、安心して見ていられる子もいるいっぽう、そうでない子も何人かいて、結果が出るまで結構不安でした。

毎年のことではありますが、森戸塾では入試の結果を、生徒自身に直接報告してもらうようにしています。

事前に受験番号を聞いておいて、私自身で調べることもできますが、あえてそうはしません。

この1年、生徒たちは一生けんめいにがんばってきたわけですから、彼らが報告する前から、私が結果を知ってしまっていては失礼です。

発表は午前10時からなので、それより少し前に教室に入り、電話の前でスタンバイ開始です。

時計が10時を指します。

いよいよ発表開始です。

10時15分を過ぎたあたりから、電話が鳴り始めます。

まさに緊張の瞬間です。

受話器を手に取り、おそるおそるこう聞きます。

「で、どうだった?」

「合格してました!」

とても嬉しそうな様子が電話の向こうから伝わってきます。

合格の報を受けるたびに、さまざまな思い出がよみがえってきます。

1年生の最初のテストで点数が取れず、自信を無くして半ベソをかいていたのを、お母さんとともに励ましたこと。

2年生の頃、部活が大変で塾を辞めたいと言い出したのを、お母さんと二人がかりで説得して、なんとか踏みとどまらせたこと。

学校の先生に、私立の単願じゃないと高校に入れないと言われ、お母さんがあわてて相談に駆け込んできたこと。

本人とお母さんとの間で進路の希望が食い違い、私が間に入っておこなった面談が揉めに揉め、終わってみたら深夜の12時近くになっていたこと。

その他にも挙げればきりがないほど、3年間のさまざまな思い出がよみがえります。

しかし、終わってしまえばどれもこれもがいい思い出です。

そして、あらためて思ったことがあります。

生徒たちがつかんだ合格は、彼ら自身のがんばりによるものであることは間違いありません。

しかし、それはつねに彼らを支えてきた、ある「偉大な力」があったからこそです。

その偉大な力とは「お母さんの力」です。

今日、彼らのつかんだ合格は、決して彼らひとりでつかんだものではありません。

これまで、さまざまな形でお母さんに支えられてきた結果として、つかむことができたものなのです。

ですから、今日は子どもたちをほめたたえる日ではありますが、お母さんをほめたたえる日でもあるのです。

ふり返ってみれば、私自身も子供の頃には、親の気持ちなど考えたことはありませんでした。

塾に行かせてもらって当たり前。

やりたいことをやらせてもらって当たり前。

行きたい学校に行かせてもらって当たり前。

そんなふうに考えていました。

親の苦労など、これっぽっちも考えない幼稚な子どもでした。

しかし、塾の講師として多くのご家庭と接するなかで、お母さんの愛情が、子どもたちを大きく支える場面をいく度となく目にしてきました。

そして、はっきりとわかったことは、すべてが「当たり前」なんかではなかったということです。

気付いていなかっただけで、それは親の深い愛情と理解があっての「とても恵まれた状況」だったということです。

それと同じことを、思春期の真っ只中にいる中学生に理解しろというのは無理かもしれません。

しかし、家では親に対して反抗的な子も、外では親以外の大人が話すことに意外と素直に耳を傾けてくれるものです。

私は自分自身のことを、けっして「教育者」だとは思っていません。

しかし、ときには「親以外の大人」として、そういったことを子どもたちに語って聞かせるのも悪くないと思っています。

また、明日から新たな1年が始まります。

ここから始まる新たな1年で、またどんなドラマが生まれるか楽しみです。

今日はこのへんで。

 

追記 2021年度 合格状況(各人数は省略)

足利高校

足利女子高校

足利清風高校 普通科

足利清風高校 商業科

足利工業高校 機械科

足利工業高校 電気システム科

足利工業高校 産業デザイン科

佐野東高校

佐野松桜高校 社会福祉科・介護福祉科

小山工業高等専門学校

その他