こんにちは。足利の学習塾 森戸塾の森戸です。
今日の下野新聞によると、茂木町は休校方針を転換して、春休みまで通常授業をおこなうことを決定したようです。
「春休みも含め1か月に及ぶ休校は、児童生徒や保護者のためにならないと判断した」と、町長が理由を説明しています。
政府による休校要請には賛否両論があり、その判断が果たして正しかったかは現時点ではわかりません。
しかし、昨日は日中、フードコートやカラオケボックスに集まる中高生たちをたくさん見ました。
ふつうに考えても、エネルギーにあふれる中高生たちが、1か月もの間、おとなしく自宅に待機しているはずがありません。
1か月間にもおよぶ休校により、子どもたちの生活習慣の乱れ、学力と学習意欲の低下が予想されます。
それを考えると、さまざまな面を、もう少し慎重に検討してからの休校要請でもよかったのではないかと思っています。
さて、塾にとって3月は新入塾が増える時期です。
私の塾でも各学年で、入塾の申し込みや問い合わせが増えています。
今日はその中で、中2の重要性について書きたいと思います。
「中だるみの学年」と言われる中2ですが、中2の1年間は、中学3年間で最も重要な学年と言えます。
中2の1年間の過ごし方が、高校受験がうまくいくかどうかを8割がた決めてしまうからです。
中3の1年間の過ごし方ではありません。
中2の1年間の過ごし方です。
それでは、なぜ中2なのでしょうか。
理由は2つあります。
まず、最初の理由です。
英語と数学は、中2の内容をしっかりと学習することによって、それが自動的に中1内容の復習となるからです。
たとえば、数学では「1次関数」をしっかりと学習することが、そのまま「比例」の復習になります。
このように、英語と数学では、中1の内容と中2の内容で結びつきが強い単元が多く、中2内容をしっかりと学習することが、そのまま中1内容の穴を埋めることになるのです。
しかし、中3からだとこうはいきません。
中3の学習内容が、中1・2の内容の上に成り立っているのはもちろんです。
しかし、中3の内容は、たとえ熱心に勉強をしたからといって、それがそのまま以前の内容の復習になるようなものではないのです。
しかも、英語と数学は積み上げ型の教科ですから、中1・2の内容がしっかりと理解できていない状態で勉強をしても、きちんとした理解を得ることはできません。
このことからもわかるように、中学2年生の1年間は、高校入試に向けての「基礎体力」を養う時期なのです。
つぎに、2つ目の理由です。
英語と数学では、高校入試で出題される問題の6割から7割が中2内容です。
例えば、栃木県の数学では、例年、大問の5番がまるまる「1次関数」です。
中1や中3の内容では、大問をまるまる使っての出題というのはほとんどありません。
高校入試の数学や英語においては、それだけ中2の内容のウエイトが高いということです。
「1次関数」といえば、3年間の数学の中で、最も苦手とする生徒が多い単元です。
しかも、栃木県でもそうですが、入試では「教科書レベル」を超えた問題が出題されます。
したがって、これができるかどうかで、ほかの受験生とかなり差が開くことになります。
もちろん、私の塾でも3年生を対象に、この「入試レベルの1次関数」を、徹底的に指導します。
しかし、その成果が出る子は限られます。
指導の成果が出るのは、2年生のときに「教科書レベルの1次関数」をしっかりと学習した子たちだけなのです。
そうでない子の場合は、時間をかけただけの成果が出ません。
ところで、3年生から私の塾に来て、大きく成績を伸ばす子には共通点があります。
それは、それまで塾には行ってはいなかったけれど、自分自身でやるべきことをやっていた子たちです。
ほとんど何もしてこなかった子が、3年生になってから塾に来ても、飛躍的な成績の上昇は望めません。
理科や社会であればある程度伸ばすことも可能ですが、英語や数学は本人が期待するほどは伸びません。
これは、私の塾に限った話ではなく、どこの塾でも一緒です。
3年生から塾に行かせれば、どんな子であっても入試に間に合うというのであれば、早くのうちから子どもを塾に通わせるご家庭はないはずです。
早くのうちから子どもを塾に通わせるご家庭は、塾は通うのが遅くなるほど成果が期待できなくなることをわかっているのです。
自ら進んで勉強のできる子であれば、塾は中3からでも間に合います。
しかし、そうではない子の場合は、その年の状況によります。
今年の清風高校のように、入試の倍率が低ければ、合格できるでしょう。
しかし、2年後、3年後の倍率を予想できる人はだれもいません。
高校入試の結果を、運に任せるのはリスクが大きすぎます。
高校入試は運に頼るのではなく、自分の実力に頼るべきではないでしょうか。
今日はこのへんで。