あきらめない気持ち

こんにちは。足利の学習塾 森戸塾の森戸です。

昨日は小学校の卒業式でした。

式に出席するのは5、6年生だけということで、我が家の息子はお休みでした。

そこで、昨年の8月に開業した宇都宮ライトレールに乗ってみようと思い、高速道路を1時間ほど走り、栃木の県都、宇都宮にいってまいりました。

宇都宮といえば餃子ということで、乗車に先立ち、まずは『みんみん』で腹ごしらえです。

お腹もいっぱいになり、JR宇都宮駅のコンコースから階段を下って乗り場に降りると、日中にもかかわらず、たくさんの人たちがライトレールの到着を待っていました。

するとすぐに、黄色と黒のツートンカラーが鮮やかな、近未来的な流線型の車両が入線してきました。

さっそく乗り込んでシートに座ってみると、ほどよいかたさで座り心地も抜群です。

宇都宮駅東口を出発すると、しばらくは車と並走しながら街中を走ります。

札幌など、ほかの街でもよく見られる、いわゆる路面電車といった雰囲気です。

しかし、宇都宮大学陽東キャンパスを過ぎたあたりから、あたりは一変して田園風景となります。

線路も車道とは別の専用軌道となり、雰囲気はふつうの電車といった感じに変わります。

終点は芳賀・高根沢工業団地ですが、さすがにそこまで行くと時間がかかるので、途中のグリーンスタジアム前で降りて、そのまま引き返してきました。

さすがに最新型の車両だけあって、音も静かで乗り心地も最高でした。

こんどは終点まで乗ってみたいと思います。

さて、3月5日に群馬県公立高校入試、3月12日に栃木県県立高校一般選抜入試の合格発表がありました。

森戸塾ではここのところ、両県合わせての100% 合格が何年も続いてきました。

しかし、今年度は群馬県は全員合格でしたが、栃木県は残念ながら全員合格とはなりませんでした。

じつは今回不合格となってしまった生徒には、事前に志望校の変更をすすめていました。

しかし、諦めずに最後までがんばりたいという本人の意志が固く、また、ご家庭も本人のその意志を尊重したいということで、志望校の変更はおこないませんでした。

最後まであきらめずにがんばった姿に我が子の成長を感じることができました。

結果発表のあと、ご家庭からこのようなメッセージをいただきました。

私ももちろん、その子が最後まであきらめずに、真剣に受験勉強に取り組んでいる姿を、この目でしっかりと見ていました。

だからこそ、合格させてあげたかったし、合格させてあげられなかったことをものすごく悔やんでいます。

しかし、長年にわたって塾の先生をしていて思うことがあります。

それは、不合格には2つの不合格があるということです。

1つは努力をしなかった不合格で、もう1つは努力をした不合格です。

努力をしなかった不合格は明日につながりません。

努力をせずに不合格となった生徒は、そのときばかりは「悔しい」とか「高校に行ったらがんばる」と言いますが、たいていの場合、再び怠惰な3年間を送ることになります。

しかし、努力をした結果の不合格は必ず明日へとつながります。

努力をしたからこそ悔しいのであり、たとえ口にはしなくても、その子の悔しいという気持ちは本物だからです。

もうだいぶ昔になりますが、これは私が大手学習塾の講師をしていたときの話です。

ある高校を目指して熱心に受験勉強に取り組んでいる生徒がいました。

成績的にみると志望校合格はぎりぎりのラインです。

願書の出願が始まり、その年の倍率が発表されました。

すると、その生徒の志望校の倍率が例年になく高いのです。

私はそのまま受験するかどうかを尋ねました。

というのも、その生徒の成績であれば、志望校を第二志望に変えればほぼ確実に合格できるからです。

しかし、その生徒はそのまま第一志望の高校を受験すると言いました。

結果は残念ながら不合格でした。

しかし、それから3年後、私はある私立高校の説明会に出席していました。

説明会が終わり、玄関に続く廊下を歩いているときに、ふと職員室わきの壁に貼られたたくさんの短冊に気づきました。

その短冊にはその年大学合格者の名前が大学名とともに書かれていました。

何気なく見ていると、私はある1枚の短冊にはっとしました。

3年前に不合格となった、あの生徒の名前が書かれているのです。

大学名を見ると、ある名門国立大学です。

そうか、やったんだ、すごいな。

私は心の中で、思わずそうつぶやきました。

そして、何だか目頭が熱くなってきました。

努力をしても不合格となってしまった生徒は、合格した生徒以上に何年にもわたって私のこころの中に残り続けます。

ですから、その1枚の短冊によって、私の気持ちが大きく救われたことは確かです。

最後まであきらめないでがんばる気持ち。

これからも、そのような気持ちをしっかりと育てたいと思います。

今日はこのへんで。

今年度の生徒たちのおもな進学先は以下の通りです。

足利高校2名 佐野東高校3名 足利清風高校(普通科)1名 足利清風高校(商業科)1名 足利工業高校(電気システム科)1名 足利南高校1名 市立太田高校(商業科)1名 伊勢崎商業(商業科)1名 西邑楽高校(芸術科・美術コース)1名 白鷗足利高校(進学コース)3名 樹徳高校(Sコース)1名 共愛学園高校(英語科進学コース)1名 その他