こんにちは。足利の学習塾 森戸塾の森戸です。
一昨日、昨日と授業がお休みだったので、かねてから予定していた所用を済ますために、札幌に行ってきました。
夜の時間が空いたので、地下鉄に乗って大通公園までイルミネーションを見に行きました。
公園全体が鮮やかなイルミネーションで彩られ、テレビ塔もきれいにライトアップされていました。
雪はほとんどない状態でしたが、これから迎えるクリスマスに向かって最高の雰囲気でした。
札幌は外国人観光客にも人気の街ということで、街のいたるところで外国人の姿を目にしました。
特に多かったのは中国からの観光客です。
駅で地下鉄を待っていても、街を歩いていても、飲食店で食事をしていても、あらゆる場所から中国語が聞こえます。
私は大学で英語を専攻しましたが、実は少しだけ中国語も勉強していました。
今ではすっかり忘れてしまい、ほとんど話せない状態になってしまいましたが、ちょっと勉強し直してみようかなとも思いました。
「勉強せぇ~!」
毎日、生徒たちにこう言っている手前、少しは範を垂れることも必要かもしれません(笑)。
ところで、英語をはじめとして、外国語の勉強はとても地道な作業です。
たくさんの単語を一つずつていねいに覚え、いろいろな文法や表現を学ばなくてはなりません。
テストで点数を取るには、かなり手間と時間がかかります。
「なまけ者」には向かない教科です。
私は中学校の途中まで英語が苦手でしたが、その時までの自分は、明らかな「なまけ者」でした。
単語を覚えるのが面倒くさくて、まったく覚えようとしませんでした。
しかし、単語をしっかりと覚えるように心がけた頃から、英語の成績が伸び始めました。
かなり前の話ですが、私は中3のクラス全体に向かってこう言いました。
「英語の成績が悪いのは、努力のできないなまけ者の印である!」
それを聞いていた、ある一人の生徒が心の中でこうつぶやきました。
「なに勝手なこと言ってんの? むかつく~!」
英語の成績が悪かったKさんです。
そして、心の中でこう誓ったのです。
「英語の成績を上げて、先生を見返してやる!」
そこからKさんの猛勉強が始まりました。
単語をしっかりと覚えることはもちろん、授業の復習もかかさずおこなうようになりました。
すると、春の時点で40台しかなかった英語の偏差値が、夏あたりから急激に伸び始め、受験の直前には60に手が届くところまで上がったのです。
もともと大学進学の意思がなかったKさんは、進学校ではなく商業系の学科のある高校に進みました。
しかし、高校進学後もKさんは勉強の手を緩めませんでした。
2年生になるとすぐに英検準2級に合格しました。
この英検準2級ですが、進学校の2年生が受けても不合格になることがあります。
ですから、進学校の生徒ではない彼女が、2年生の段階で合格したというのは快挙です。
また、専門の勉強にも熱心に取り組みました。
簿記なども積極的に難しい級に挑戦して、さまざまな資格を手にしました。
そんな様子を見ていた高校の先生が、ある日、Kさんにこう言ったそうです。
「大学に行ってみる気はないか?」
大学に進学するべきだと考えた先生が、指定校推薦の受験を勧めてきたのです。
すでに勉強することの楽しさに気づいていたKさんは、先生の勧めにしたがって推薦入試を受けました。
結果はもちろん合格で、その後Kさんは、東京の大学に進学しました。
私は時おり、この話を生徒たちに聞かせます。
それは、高校受験を迎える生徒たちに、受験勉強の目的を知ってもらいたいからです。
「受験勉強は何のためにするのか?」という問いに、ほぼ全員の生徒が「志望校に合格するため」と答えます。
もちろん、正しいです。
しかし、実はそれだけではありません。
「高校生活を充実させるため」という重要な目的もあるのです。
志望校合格に向けて一生けんめいにがんばった生徒は、高校生活がとても充実したものになります。
自分に対する評価が高まり、自分をさらに大切にするようになるからです。
「自分はこれだけがんばれたんだ!」という自信から自己評価が高まり、そんな自分をもっと大切にして、さらに高めていこうという気持ちが出てくるようになるのです。
このように、受験勉強に真剣に取り組んだかどうかは、合否はもちろんのこと、その後の人生にまで大きな影響を与えることになります。
ですから、どんな子であっても、受験勉強は全力でぶつからなければならないのです。
ところで、Kさんが私の話を聞いて、心の中で「なに勝手なこと言ってんの?」とつぶやいたことは、高校合格後にKさん自身から聞きました。
それを聞いて私は思いました。
「塾の先生って、嫌われ役にもならなくっちゃいけないのかぁ~!」
でも、生徒がそれで成績を上げてくれるなら、私はいくらでも嫌われ役を引き受けたいと思います(笑)。
今日はこのへんで。