こんにちは。足利の学習塾 森戸塾の森戸です。
間もなく期末テストが始まります。
ほとんどの中学校が、来週23日からの開始予定です。
中1では中間テストを実施しない中学校もあったので、今回が初めての定期テストとなる生徒もたくさんいるかと思います。
ぜひともがんばって、まずはいいスタートを切ってほしいと思います。
いっぽう、二中や北中では1年生も中間テストが実施されました。
テストの感想を聞いてみると、初めて学年順位が出たことにより、友だちとの間に「競争心」が芽生えたという声が多く上がりました。
何事においても、進歩に競争は欠かせません。
先日、6年ぶりに教室のコピー機を入れ替える話を書きました。
そのあと、何日かして新しいコピー機がやってきたのですが、使ってみてビックリでした。
とにかく、速くて、きれいで、静かなのです。
6年間の技術の進歩に驚きです。
これはもちろん、各メーカーが技術を競い合うなかで生み出された進歩です。
そんなことを考えていたら、私は大学生の頃にニュースで見た、あるクルマについての話題を思い出しました。
1990年、冷戦の終結により、長らく東西に分断されていたドイツが統一しました。
そして、冷戦の象徴であったベルリンの壁も崩壊しました。
すると、それまで移動の自由を制限されていた東ドイツの人たちが、大挙して西ドイツへと入ってきたのです。
そのとき彼らが運転していたクルマが、当時とても話題となりました。
色の違いなどはあるものの、全員がほぼ同じクルマに乗っています。
そして、何といっても特徴的なのがその外観でした。
「それって、いつの時代のクルマですか?」
思わず、こう聞きたくなるほどの、レトロなスタイルだったのです。
そのクルマの名前は「トラバント」といいます。
東ドイツの国営企業である、VEBザクセンリンク社が生産したもので、東ドイツの人たちにとっての、いわゆる国民車でした。
調べてみると、このトラバントは、直列2気筒、排気量594cc、出力わずか23馬力のエンジンを積んでいます。
ちなみに、当時の西ドイツの国民車的な存在は、フォルクスワーゲン社の「ゴルフⅡ」です。
搭載されているエンジンは、直列4気筒、排気量1780cc、出力105馬力となっています。
もの凄いスペックの差です。
そして、とにかく驚いたのは、トラバントが1958年の生産開始から、1度も大規模なモデルチェンジを受けていないということでした。
当時の日本のクルマは、およそ4年に1回のペースで、フルモデルチェンジがおこなわれていました。
西ドイツのクルマは、8年に1回くらいのペースだったと記憶しています。
しかし、トラバントは生産開始以来、ほぼ30年にわたって、ずっとそのままの姿なのです。
そんな化石のようなクルマが、最新型の西ドイツのクルマと並んで走っている姿を見ると、何だかとても不思議な感じがしたのを覚えています。
同じドイツ人が作るクルマなのに、なぜ、これほどまでに差が開いてしまったのでしょうか。
それは「競争の有無」です。
社会主義国であった東ドイツには、自動車メーカーは、基本的に国営の1社しかありませんでした。
したがって、企業間の競争は存在せず、より良いものを目指して、製品に改良を加えていく必要はありませんでした。
いっぽう、資本主義国の西ドイツには、メルセデスベンツ、BMW、フォルクスワーゲン、アウディなど、たくさんの自動車メーカーがあります。
そして、自社のクルマを1台でも多く売るために、日々、新しい技術の開発を競い合っていたのです。
このように、東ドイツの例をはじめとして、当時の東側の国々では、世界を代表するような自動車メーカーは育ちませんでした。
何十年もの間、技術は停滞したまま放置され、人々は旧態然とした、不便なクルマに乗りつづけなければなりませんでした。
しかし、そんな東側でも著しく技術が進歩した分野があります。
ソ連の宇宙開発技術です。
目覚ましい進歩の理由は、アメリカとの競争です。
このように、共産圏の国であっても、競争が存在する分野においては、著しい発展や進歩があったのです。
やはり、人間に進歩をもたらすのは競争なのです。
もちろん、行き過ぎた競争は良くありません。
しかし、適度の競争は人々に進歩をうながし、参加した全員に良い結果をもたらしてくれるのです。
ですから、新たに中学生となった1年生たちには、ぜひ勉強を楽しみながら競い合ってもらいたいと思っています。
そして、私はそのためのサポートをしっかりとしていきたいと考えています。
森戸塾では、現在、中3クラスは満員、中2クラスは残り「1」となっています。
中1クラスは残り「2」ですが、これもすぐに埋まってしまいそうです。
ご検討中のご家庭は、なるべくお早めにご連絡ください。
無料で授業を体験していただけます。
今日はこのへんで。
(写真は日産が誇るGT-Rです。息子のハッピーセットのおまけを借りました。)