こんにちは。足利の学習塾 森戸塾の森戸です。
3月11日に、栃木県立高校一般選抜試験の合格発表がおこなわれました。
私は毎年この日、朝から教室に待機して生徒たちの報告を待つことにしています。
10時30分を過ぎたあたりから電話が鳴り始めます。
「どうだった?」
「合格してました!」
電話の向こうから喜びの様子が伝わってきます。
塾の講師をしていて本当によかったと思う瞬間です。
「先生のおかげで合格できました」
なかにはこんなふうに言ってくれる生徒もいます。
しかし、それは違います。
合格できたのは、彼ら自身が精一杯がんばったからです。
私は単にその手伝いをしただけに過ぎません。
それでは、今年度の結果はどうだったでしょうか。
見事全員合格で、合格率100%達成です!
今年も森戸塾の生徒たちは、本当によくがんばりました。
私は自分の生徒たちを誇りに思います。
ちなみに今回、生徒たちが合格をした高校は、足利高校、足利清風高校普通科、足利清風高校商業科、足利工業高校産業デザイン科、佐野高校、佐野東高校となります。
みんなが、これから進むそれぞれの道で、さらに輝くことを期待します。
すばらしい高校3年間を送ってもらいたいと思います。
さて、私はつねづね高校受験についてこう考えています。
「大切なのは、結果よりもプロセスである」
現在の高校入試は、少子化の影響により昔ほどのきびしさがありません。
倍率はどこの高校も低めで、1.0倍を切っているところも珍しくありません。
したがって、昔であれば学力的に「私立単願」となっていたような生徒でも、あまり苦労することなく県立高校に合格できてしまうことがあります。
しかし、果たしてそれは生徒たちにとってラッキーなことなのでしょうか。
いいえ、決してそんなことはありません。
受験勉強を熱心しなかった生徒の高校生活は、あまり充実したものとはならないからです。
子どもたちは受験勉強を通して、精神的に大きく成長します。
自ら目標を定め、日々努力を重ねていくなかで、彼らはたくましい精神力を身につけます。
自分を律して勉強に打ち込み、さまざまな不安と戦うことによって、子どもから大人へと大きく成長するのです。
毎年見ていて思うのは、中3になったばかりの4月と、受験を終えた3月では、彼らの顔つきがまるっきり違うということです。
大仕事を終えたあとの彼らの表情は、自信に満ちあふれ、希望に輝いています。
ところで、だいぶ前に教えた生徒の中に、このような子がいました。
その生徒は、2年生の時まであまり勉強が得意ではありませんでした。
しかし、3年生になると一念発起をして、受験勉強に打ち込みました。
すると、次第に成績が上がり始め、受験の直前にはかなりの点数が取れるようになりました。
もちろん、志望校に難なく合格できたことは言うまでもありません。
しかし、驚くべきはそのあとです。
合格に満足することなく、高校入学後も勉強の手を緩めることをしませんでした。
まずは、2年生の時に英検準2級に合格しました。
進学校の生徒であれば当たり前のことですが、通常の科目のほかに、専門科目の勉強もしなければならない商業科の生徒にとっては、ものすごい快挙です。
また、簿記検定2級にも合格しました。
商業科の生徒は在学中に簿記の資格を取りますが、ほとんどが3級までです。
2級は商業簿記のほかに工業簿記も加わるため、かなり難易度が高いといわれています。
その2級に合格したのですから、これもかなり見事です。
そして、そのような熱心な勉強ぶりを見ていた高校の先生から、このような声がかかりました。
「指定校推薦で大学に行ってみないか?」
高校入学時には大学進学は考えていなかったようですが、せっかくのチャンスということもあり、その生徒は大学に進むことを決めました。
このように、全力で受験勉強にぶつかった生徒の高校生活は、とても充実したものになることが多いようです。
しかしその反対に、そうでない生徒の場合は、中学校の時と同じように無為に3年間を過ごし、再び卒業時に進路に困ることが多いようです。
ですから、私は志望校の難易度や倍率にかかわらず、生徒たちには受験に向けて、必ず全力投球をさせます。
もちろん、精神論を振りかざして、必要のないことまでやらせるようなことはしません。
しかし、合格に必要なことであれば、妥協することなくとことんやらせます。
生徒たちはがんばって、それにしっかりと応えてくれます。
そして、その結果が合格であり、人間的な成長であり、そして、実りある高校生活のスタートとなるのです。
世の中は、何かと結果ばかりが注目されます。
しかし、高校入試においては、人間形成という点から過程がかなり重要なことも、また事実です。
その点を踏まえて、これからもベストな指導を追求していきたいと思います。
今日はこのへんで。
今年も無料春期講習やります!(新中1残りあと1名です!)
(写真は札幌中心部の地下道です。札幌では2030年の冬季オリンピック誘致の準備がすでに始まっているようです。誘致については市民のなかにも賛否があるようです。今とにかく願うのは、オリンピックの精神にもあるように、世界の至るところが平和であってほしいということです。)