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単純な秘密

こんにちは。足利の学習塾 森戸塾の森戸です。

さて、2学期が始まりおよそ3週間が過ぎました。

夏休みモードがまだ抜けないという生徒はさすがにいないと思います。

しかし、もうそろそろ中間テストに向けた準備を始めなければなりません。

今日は、いままでもたびたび触れてきたテーマです。

「塾に行けば成績は必ず上がるのか?」について、再度考えてみたいと思います。

結論から言えば、どんな塾であっても成績が上がる子と上がらない子の両方が存在します。

私の塾では入塾後、大部分の生徒が成績を伸ばしますが、やはり、中にはそうならない生徒もいます。

その違いはいったいどこにあるのでしょうか?

もともと持っている能力の差なのでしょうか?

なかなか成績が上がらない生徒のお母さんから、たまにこのような質問を受けることがあります。

「先生、うちの子、授業の内容理解できてるんでしょうか?」

私はそのような質問を受けるたびに、心の中でこう思います。

「お母さん、それは心配するべきところが違います」

まず、ここではっきりとさせておきたいことがあります。

私の授業を聞いて、授業の内容が理解できない生徒は、通常はほとんどいないということです。

すべての内容を、どのような生徒に対してもわかりやすく教えるのが、プロの塾講師の仕事です。

もっと言えば、成績のいい子の指導はだれにでもできます。

経験の浅い学生のアルバイトでも十分に可能です。

プロとしての真価が問われるのは、あまり勉強が得意でない子に、いかにわかりやすく授業の内容を理解させることができるかです。

学校の先生には失礼ですが、学校の先生以上の指導力がなければ塾の講師は務まりません。

学校の場合は、多少わかりにくい授業をしていても、それで生徒がいなくなってしまうことはありません。

しかし、塾の場合はそうはいきません。

下手な授業を続けていれば、すぐに生徒はいなくなってしまいます。

まさに死活問題です。

したがって、まともな塾であれば、授業がわからないや、わかりづらいという問題は本来起こるはずがないのです。

(あくまでもまともな塾であればという前提ですが)

わかりやすい授業を日々研究するのはもちろんですが、授業のときは生徒の反応をよく見ながら、すべての生徒が理解できるまでくり返し説明をします。

そして、そのあとの問題演習で、生徒がほんとうにその内容を理解できているかをチェックします。

もちろん、その時点において理解できていない生徒はほぼいません。

それでは、なぜその後、テストで点数が取れる子と取れない子にわかれてしまうのでしょうか?

テストで点数を取るためには、つぎの2つのステップが必要です。

「理解」と「定着」です。

「理解」とは、新しいものごとや考え方を理解することです。

「定着」とは、理解した内容をいつでも取り出せる形で脳に記憶させることです。

人間の脳はいったん理解した内容であっても、そのあとそれを使う機会がなければ、時間が経つにつれて忘れてしまう性質を持っています。

「理解」のいちばんの早道は、わかりやすい説明を聞くことです。

塾の授業がまさにそれにあたります。

そして、それを「定着」させるための唯一の方法が、復習です。

復習によって、あえてその知識を使う機会を作り、記憶として脳に定着させるのです。

具体的には問題演習です。

もちろん、授業の中でも問題演習はおこないますが、それだけでは絶対的に数が足りません。

また、復習はやや時間を取ってからおこなうほうが効果的です。

そのように考えると、家庭学習とはまさに定着のためのプロセスなのです。

したがって、塾の授業は家庭学習とセットになっており、たとえ塾に何か月通ったとしても、家庭学習がない状態では成績は上がらないのです。

これが、同じ塾でも成績が上がる生徒とそうでない生徒が存在する理由なのです。

そのため、私の塾ではほぼ毎回にわたって、授業内容と連動した宿題を出しています。

また、家での復習をおこないやすくするために、テキストには答えを書き込ませずに、ノートに書く形を取らせています。

以前、中2の2学期に私の塾に入ってきた生徒で、入塾後たった数か月で爆発的に成績を伸ばした生徒がいました。

それまで中学校で真ん中あたりだったのが、あっという間に学年トップクラスまで成績を伸ばしました。

「塾に入って勉強のやり方がわかった」

その頃、家でご両親にそう語ったそうです。

勉強とは習ったことのくり返し。

私の塾に入り、私の言葉に耳を傾け、それを素直に実行したことにより、この単純な秘密が理解できたようです。

この生徒はその後、足利高校から宇都宮大学の農学部に現役合格しました。

勉強とは、まさに習ったことのくり返しです。

これができるかどうかが、成績の分かれ道です。

理解の部分はいち早く塾で済ませ、定着にしっかりと時間をかけるのが正しい勉強のやりかたというわけです。

今日はこのへんで。

(先日、iPhone の修理に高崎まで行ってきました。修理が終わるまでの間、駅ビルの中をぶらぶらしていると、ぐんまちゃんショップでこんなものを発見!なんと、高崎が生んだスーパースター、元BOØWYのギタリスト布袋寅泰さんとぐんまちゃんのコラボ商品です。ファンとしては買わないわけにはいきません・笑)