何かを成し遂げるには

こんにちは。足利の学習塾 森戸塾の森戸です。

私の塾の中3クラスは、3学期になると日曜日も授業があります。

県立高校入試に向けて、理科と社会の得点力を強化するためです。

英語や数学にくらべ、理科や社会は得点が取りやすい教科です。

したがって、入試をおよそ1か月後に控えたのこの時期に、さらなる点数の積み増しをおこなうためには、この理科と社会の強化が欠かせません。

私の塾の場合、受験勉強を始めた頃ほとんど点数が取れなかった生徒でも、このラストスパートによって、過去問で8割前後の点数が取れるようになります。

「日曜日まで塾なんて大変!」

そう思われるかもしれません。

しかし、一般的な足利の中学生の場合、こうもしなければ県立高校には合格できないのです。

ご存知のとおり、足利の中学生の学力はものすごく低いです。

残念ながら、栃木県の中でも「最低レベル」です。

特に理科や社会については、学校でも授業を受けているはずなのに、大半の生徒が「何も知らないレベル」です。

原子の記号をほとんど覚えていない。

簡単な化学反応式が書けない。

濃度・圧力・湿度・電流など、計算が必要な問題は公式すら覚えていない。

日本の白地図を渡しても、都道府県の名前がほとんど書けない。

縄文から昭和までの年代が正しい順番で言えない。

足利に住んでいながら、室町幕府を開いた人物の名前が正確に言えない。

ほとんどの生徒がこのような感じで、思わず「学校で理科や社会の授業ってやってるの?」と聞いてしまいそうなくらいです。

ですから、その状態からスタートして、入試で8割程度の得点を取らせるためには、どうしてもそれなりの授業時間が必要なわけです。

私がなぜこのような話をしているかと言うと、このことがわかっていない中学生が、足利には結構いるからなのです。

「受験生だから受験勉強をしなければならない」ということは理解しているようなのですが、受験勉強に対する認識がひじょうに甘いのです。

ちょっとだけ「プラスアルファ」で勉強すれば、どうにかなると考えているのです。

1年生の頃からしっかりと学力を積み上げてきた生徒であれば、プラスアルファの勉強だけで合格できるかもしれません。

しかし、ほとんど勉強らしい勉強をしてこなかった生徒が、ちょこっと塾に通った程度では、成績はほとんど上がりません。

それまで勉強をさぼってきたのであれば、なおさら必死になって取り組まなければ、偏差値はたったの「1」ですら上がらないのが現実なのです。

かなり以前の話になりますが、中3生の保護者様から問い合わせの電話をいただきました。

ある大手学習塾に入塾しようと検討してみたものの、入塾の決心がつかないのだそうです。

理由は2つ。

まず、1つ目は料金です。

高すぎて払えるか心配だとのことです。

2つ目は授業のスケジュールです。

深夜にまでおよぶ授業や、日曜日にもおこなわれる授業に、子ども本人が拒否反応を示しているそうです。

実は、その大手学習塾ですが、私が独立以前に勤務していた塾です。

したがって、その塾の内情はよくわかっています。

料金が高すぎるのはその保護者様の言うとおりです。

最近では、途中で払えなくなって辞めてしまったという話や、どうにか払いきったけれど、とても大変だったという話をあちこちから聞きます。

2つ目の授業スケジュールに関しても、その塾は正直「やりすぎ」です。

しかし、これから高校入試を迎える3年生である以上、1年生や2年生と同じようなスケジュールの授業では合格にはたどり着けないのも事実です。

そこで、私はその保護者様にこのような話をしました。

確かに、その大手学習塾のスケジュールは過剰で、不必要なものもかなり含まれています。

しかし、3年生である以上は、最低限のことはやらなくてはいけません。

ですから、私の塾でもやらせることは、きっちりとやらせます。

授業が深夜におよんだり、年が明ける前から日曜日に授業をおこなったりすることはありませんが、それでも、年度の後半は授業の数がそれなりに増えます。

また、家で取り組むべき課題も、毎週多く出します。

お子さんがそのことを理解できるのであれば、私の塾で結果を出すことができますが、そうでなければ難しいと思います。

このように話すと、その保護者様は「子どもと話してみます」と言って電話を切りました。

しかし、そのあと、その保護者様から電話がかかってくることはありませんでした。

入塾に至らなかった理由はわかりませんが、もし、その後も「条件」に合う塾を探し続けたのであれば、おそらく見つかることはなかったと思います。

「何かを成し遂げるには、それ相応の努力をしなければならない」

このことを、子どもたちは受験勉強を通じて、自ら体験しながら学んでいきます。

これからも、生徒たちの努力をしっかりと見守っていきたいと思います。

今日はこのへんで。