こんにちは。足利の学習塾 森戸塾の森戸です。
学校が再開されて2週間目となりました。
そろそろ勉強のほうも本格的な再開です。
さて、森戸塾の中3クラスでは毎年1学期に、かなり大がかりな単語テストをおこないます。
来るべき高校入試に備えて、受験に必要な英単語を、数週間にわたり1回40問でテストします。
もちろん、出題される単語は事前にわかっています。
わかっているとは言っても、1回40問ですから相当な量です。
しかし、そのほとんどが2年生までに習った単語ですから、そんなに負担はないはずです。
実際、ほとんどの生徒がしっかりと準備をしてきます。
そして、毎回満点近い点数を取ります。
それでは、なぜこの時期に単語テストなのでしょうか?
まず、単語テストを行う目的ですが、言うまでもなく、英語学習において単語はすべての基礎となります。
単語なくして英語学習はあり得ません。
料理に例えれば、単語は「材料」で文法は「道具」です。
道具だけそろっていても、材料がなければ料理はできません。
それと同じように、文法だけ学んでも、単語を覚えていなければ英語の問題は解けないのです。
したがって、英語の成績を上げるため最低条件は、まずはしっかりと単語を覚えるということなのです。
ここで、私自身の苦い経験をお話しします。
私は中学校の途中まで、英語が大の苦手でした。
学校の定期テストで平均点も取れないような有様でした。
特に面倒くさいことが大嫌いで、英語の単語を一つ一つ覚えるなどということは、ほとんどおこなっていませんでした。
しかし、ある塾に入ったことがきっかけで、その態度を改めざるを得なくなりました。
ある日、塾の先生が単語が50個ほど書かれたプリントを配ってこう言いました。
「来週この単語をテストするから、しっかり覚えてくること」
しかし、テストまで1週間も時間があったにもかかわらず、私はほとんど準備もせずにテストに臨んでしまったのです。
結果は10問も正解できませんでした。
そして、先生がこう言ったのです。
「お前、今日もう帰れ」
一瞬、何のことかわからず、キョトンとしている私に、先生は続けてこう言いました。
「単語も覚えて来ないやつに、授業を聞かせてもムダだから、今日は帰れ」
わたしは仕方なく教室を後にしました。
自転車をこいで家に帰ると、母親が玄関で待ち構えていました。
「あんた、さっき塾の先生から電話があったわよ!」
そして続けざまにこう言いました。
「そんなやる気がないんだったら塾なんてやめなさい!」
私は何も言えず、そのまま部屋に閉じこもりました。
しばらくたって母親が部屋にやって来ました。
「今、塾の先生から電話があって、さっきの単語テスト、こんどの日曜日に特別に再テストするから、それまでにしっかりと覚えておくようにだって」
観念した私は、再テストに向けて、ひたすら単語練習をくり返しました。
そして、日曜日がやって来ました。
朝起きて外を見ると一面の銀世界でした。
母親に車で送っていってほしいと頼みましたが、雪道の運転は不慣れだからと断られました。
しかたがないので、長靴を履いて徒歩で行くことにしました。
普段であれば自転車で15分ほどの距離ですが、慣れない雪道を、一歩一歩足元を確認しながら進んだため、到着するのに1時間以上もかかってしまいました。
もちろん再テストは合格でしたが、そのあとも大変でした。
ふたたび雪道を1時間以上の帰路です。
たった10分足らずの再テストのために、雪道を往復2時間以上も歩くことになった私は、そのとき決心しました。
「これからはきちんとやろう・・・」
さんざん懲りたあとの、遅いくらいの決心でした。
しかし、その後しっかりと単語を覚えるようになると、自分でも驚くほどに英語の点数が上がっていきました。
文法も以前より深く理解できるようになり、英語の勉強がとても楽しくなりました。
「なんでこんな簡単なことがいままでわからなかったのだろう?」
本当にそう思いました。
そして、高校入試では1番の得意科目となり、その後は大学で専門的に学ぶに至りました。
すべては、単語をしっかりと覚えるという、当たり前のことをおこなったことがきっかけです。
このような実体験から、私は生徒たちに単語を覚えることの重要性を、しつこいくらいに説いています。
もちろん、私が子供の頃と現在では状況が違いますので、授業の途中で帰したりするようなことはしません。
しかし、受験勉強が本格化する前の段階で、必要な単語をすべて覚えさせておかなければ、そのあとでいくら時間をかけて受験勉強をしても成果が出なくなってしまいます。
受験勉強では、必要なことを必要な時期におこなわなければならないのです。
それが、私が毎年この時期に単語テストをおこなう理由なのです。
ちなみに、今年度の中3は定員まであと2名です。
入塾を検討されているご家庭はお急ぎください。
今日はこのへんで。